猫温泉から帰った日の夜、何気なくサチコを撫でていたら、体をかすかに震わせていることに気づいた。最初はごろごろ音の振動かと思ったが、よく確かめてみるとそうではなく、寒さで震えているのだった。今の季節、人間の感覚に合わせた空調では部屋が寒すぎたようだ。猫というのは自分で快適な場所を探して移動するものと思い込んでいたが、老齢となるとそうも行かないようで、その場に佇んで震えているなど初めてのことだった。猫用のクッションに小型のヒーターマットを敷いてやったところ、ちょうどいい塩梅だったらしく、ご飯とトイレ以外はそこで過ごすようになったが、これでは余計運動不足になって、自律的な体温維持が難しくなるのではないだろうか。生き物というのは基本的にありのまま過ごせるよう最適化されているはずなので、わざわざ猫に服を着せようと思ったことはなかったが、本来の寿命より長く生かされている飼い猫などは、むしろ保温のために着衣が必要なのかも知れない。着せたら着せたで毛玉ができたりフケが出たりするだろうから、もう少しちゃんと調べてからどうするか決める。
今朝の散歩は日野から甲州街道までの4.3km。何匹か会いたい猫がいたので選んだコースだったが、最初に立ち寄った寝坊助四天王のねぐらはもぬけの殻。同じ路地で見かけた鉢割れクリームが今日の1匹目となった。
冬毛仕様のクリームはじっとして動かない。1年近く会っていなかったので忘れられちゃったかな。
今朝の気温は6.6℃まで下がり、春秋用の上着一枚では少し寒い。猫も高みで温まっている。
見事に影が被っているね。あの子はもともと顔面が黒いからこれでもいいかな。
「ちゃんと順光で撮りなさいよ。この黒いのが可愛いってみんな言うんだから!」
次の二毛は顔面日陰でもガングロでもなく、全身を暗がりにうずめて佇んでいた。
また逆光になっちゃってアレだけど、無理に順光側へ行くと、逃げられるような気がするんだよなあ。
この子の毛色は縦縞のトラ模様ではなく霜降り。見かけるのはちょうど5ヶ月ぶり。
朝晩冷え込むようになったので、天気がいいと充電中の猫がたくさん見つかる。
お見送りも超薄目。太陽仰角の小さい季節柄、東を向くと太陽が直接視界に入ってくるので、人間も猫もこうなっちゃう。
凛々しい顔立ちの子。朝の日差しで赤っぽく見えるけど、実際はこんな毛色。
黒いお友達は日陰で密やかにしている。毛色に合わせた行動かな。
最終的にはお友達のところへ駆け上がっていった。先月も一緒にいたけど兄弟かしら。
三毛は民家の敷地へ逃げ込んでしまった。呼ぶと返事するので脈はありそう。
車の隙間に逃げ込んでくれて逆に助かった。秋冬になってくると、いつまで経っても太陽仰角が小さいので、今日みたいな快晴の日に逆光を避けるのはかなり難しくなってくる。