急に暑くなったので、昨日は勢い余って初夏のようなことを書いたが、よく考えたらまだ3月中旬なのだった。今日もよく晴れたが気温は昨日ほど上がらず、八王子アメダスで20.3℃止まり。ただ夜勤中の寒さに備えて上着を着ているので、散歩で汗だくになるのは昨日とさして変わらなかった。今からこれが続くとかなり辛いが、来週は10℃程度まで下がる日があるそうなのでほっとしている。
夜勤明けの散歩は中野島〜稲田堤の約7.8km。世の中が春色に染まるにつれて、のらぼうを食べたくて我慢できなくなってきたので、昨日のうちにいつもの農家に2把予約して、散歩のついでに受け取ってきた。のらぼう最盛期を迎えた現在、道端にはいくつもの無人野菜販売所が設けられ、1把あたり100円程度で売られている。俺がいつも買っている農家は1把200円だが量が多く、ベーコンとバター炒めにして夫婦で食べてもまだ1把以上残っている。そのまま置いておくとすぐにしおれてしまうので、一部はおひたしにして冷蔵庫に保管することにしている。
散歩をスタートしたのは11:10。先週までならそれより10分早く着けたのに、小田急は12日のダイヤ改正で多摩線の日中帯の急行を廃止した上、新百合ヶ丘で隣のホームに乗り換えなければならないため、利便性がガタ落ちになった。中野島に着いたころにはすっかり日が高くなって、猫なんかいない気がしていたが、予想に反して1匹目はすんなり見つけられた。
遠くでシャッターを切るかすかな音にも鋭く反応。あれはぱっつん頭の三毛ちゃんだ。
この子は警戒心が強く、近寄らせてくれないのは分かっているので、遠巻きに1枚。去年11月以来だけど元気そうで何より。
少し離れた場所に茶トラ白もいたが、あまり交流はなさそうだった。相方の白亡きあとは、ほとんど1匹で過ごしているようだ。
今日の散歩コースを選んだのは、のらぼうだけでなく、あのサビに会うのも目的の一つ。
ここはたまに通るミモザの家。サビは車の上で寝ていることもあるけど(一例)、今日は少し暑すぎたみたい。
とある猫路地に差しかかって、近くからぎゃあぎゃあ叫ぶ声が聞こえたかと思うと、目の前に猫が飛び出してきた。
追いかけっこしているの? ちょっと休戦してモデルになっておくれよ。
最初に飛び出してきたサバ白は2017年12月以来の4年3ヶ月ぶり。ずっと会いたいと思っていた子にやっと会えたので感慨もひとしおだ。この家にはこいつのほかにも可愛らしい鉢割れの黒白が暮らしていて、2匹揃ったところに出くわしたのが強く印象に残っている。先々月には黒白にも再会しており、2匹とも元気にしていることが分かってとても嬉しい。
喜びのあまり近寄ったら日陰に後ずさりしてしまった。まったく懐いていないのを忘れていたぜ。
様子を見に出てきたキジトラ。そういえば追いかけっこの続き、まだだったな。
この子はいつもここで背中を温めている。きっとそれなりに高齢なのだろうなあ。
耳が遠いのは年のせいというより、白猫に見られる先天性の聴覚障害かも知れない。ブルーアイの白猫では8割超、それ以外でも2割程度に聴覚障害が見られるが、この子はいつも寝ているので、未だに目の色が確認できていない(たぶんイエローアイ)。
目的地ののらぼう農家はこのすぐ裏手にあって、そこは何匹もの猫を擁する猫農家でもある。この白もそこの所属かも知れない。
とはいえこの辺りは猫好きの家がとても多いので、眺めてるだけじゃ分かんないけど。ちょっと視線を移せばああいうのもいるし。
のらぼうはどちらかというと東京都西多摩地方の地野菜なので、自宅の近くで買うこともできるはずだが、毎年わざわざ稲田堤まで行くのは、農家の婆さんに猫たちの近況を聞くためでもある。「猫は元気か」「ああ元気だ」と極めてシンプルな会話ではあるが、散歩というのはそういうことが楽しいのである。