今日は少し遠くへ出かけるつもりだったがヘタレてダメだった。何もしないで一日を終えてしまうと自己嫌悪が半端なく、落ち込んで何もできなくなる前に近所の整形外科で右手を診てもらってきた。お正月に小田原で派手にすっ転んでからというもの、右手人差し指の第三関節付近に痛みがあり、何かを握ったり捻ったりという動作に支障を感じている。レントゲンを撮ってもらったところ骨に異常はないそうで、靱帯や軟骨に損傷がある可能性が高く、それらはMRIじゃないと写らないとのこと。もし損傷があって治したいなら手術だそうだが、正直そこまでするほど困ってはいないので逆に悩ましい。まあその辺の心境はドクターも分かってくれて、もうしばらく様子を見たらと言われて帰ってきた。
猫の方は昨日に続いて台湾猫旅3日目(3月21日)午後の部。この日、枋寮からバスで台東県に入ってからというもの、排湾族の集落を渡り歩く散歩が続いていて、ここ南興はその三つ目となる。集落は碁盤目状に100m×200mほどの広さしかなく、1時間半の散歩もこの範囲を歩き回るだけだったが、猫は無尽蔵のように次から次へと見つかる。
止まってみると毛色はキジ霜降り。さっきもキジ霜降り白を見たばかりだし、ここには霜降り遺伝子Uが存在するようだ。ただし台湾においてはそう珍しい毛色ではなく、今回の猫旅でも烈嶼と高雄で見かけているので、この地域特有というわけではない。
逃げ切らないで出方を窺うのは日本の猫と同じだね。親睦を図るのは絶望的みたいだけど。
逃げようとするところを何とか宥めてもう1枚。恐る恐るながらモデルになってくれた。
腰を下ろして様子見モードへ移行。いい子だねー、ちょっとだけだからねー。
本当にちょっとだけ撮って立ち去る俺を呆然と見送る猫。ちなみに庭先で天日干ししている赤いものは恐らく洛神花(ローゼルと呼ばれるハイビスカスの一種)で、お茶やジャムにするのだと思う。
簡素な廟だが由緒は正しく、祀られているのは七星娘娘と呼ばれる子供の守護神。日本では七夕伝説の織姫として有名な人。
昼下がりの田舎町はいよいよ静かで、動いている生き物といったら俺と鳥ぐらいしかいないように錯覚するほど。
次の散歩地である大溪へ向かうバスは20分後の発車。南興ではもう少しだけ出会いが続くが、紙面の構成上この続きはまた後日ということで。