目覚ましをセットしなくても4時半ごろには目が覚めるので、その時の気分で朝の散歩をするかどうか決めるつもりだったが、そんな心構えでは土台無理に決まっているのだった。着の身着のままで出られればまだいいが、電車には乗らなければならないし、帰ってくるころには通勤ラッシュが始まっているので、起き抜けでそのままというわけにも行かない。蓋を開けてみればいつもと同じ正午前の出発となり、さほど暑くはなかったものの湿気にやられてそれなりにダメージを負った。
散歩は西立川から歩くことにしたが、何となく危惧していた通り会えたのはエビ子のみ。青2号の路地で何匹か見かけたものの、どれも隙間の奥で惰眠を貪っていて反応がなかった。この時間帯、眠りこけているのはエビ子も同じだが、あの子はこちらに気づくなり飛んでくるので、また違った意味で写真を撮るのがムズカシイ。
ほら、この通り。さっきの写真から50秒経っているけど、この間にレンズも交換しているからね。
止まらないエビ子を何とか宥めて紫陽花と一緒に撮った。加齢とともに動きにくくなっているようだから、手短にしないと疲れさせてしまう。
エビ子のあとはまるっきりダメで、そのままモノレールに乗って職場へ向かおうとも思ったが、それだと時間が余りすぎるので途中下車。駅前の植え込みで舌を鳴らすと茂みから黒が出てきた。
ダメ元のつもりだったので逆に少しびっくりした。元気だったかー。
この子と知り合った8年半ほど前、ここにはもう1匹の黒がいて、当初俺はその2匹を夫婦だろうと思っていた。あとになって地元の人から親子だと教えられたが、どちらが親でどちらが子なのかは忘れてしまった。性別はたぶんどちらもメスだと思う(外見的にも猫の生態的にも)。
微妙に俺から逸れている黒の視線を追うと、その先には黒白がいた。
黒白もベンチの下の黒を注視している。仲がいい感じではないね。
この顔、どこかで見たように思うんだけど、気のせいかな。うーん……。
前回が2月17日だから4ヶ月ちょっとなのではあるけど、この子にしては長いインターバルだった。とんでもない数の蚊がたかっているのに、刺されたり嫌がっている様子がないのは、そういう体質なのだろうか。
お社の濡れ縁でお昼寝していたゴンに足音を忍ばせて接近していたら、小枝を踏む「ぱき」という音で目を覚ましてしまい、こちらへ迫り来る様子をなす術なく撮ったのが下の写真。
君は最近、俺の後ろを取ろうとするね。肉食獣的にはそこが落ち着くの?
今日はさしたるお土産もなく、飽きたゴンはお昼寝の位置へ戻っていった。