休暇初日の今日はよく晴れて割と暖かかったようだが、最近は夜勤明けの翌日に出かける気力がどうしても湧かず、一日中家に籠もってサチコを撫でるなどして過ごした。辛うじてやったことといえば猫草の種を蒔いたぐらいだが、古い種なので発芽率が落ちており、どれだけ生えてくるかは分からない。今までは一度に大量の種を蒔いて、生えた猫草を全部与えていたが、植物を何日も猫デッキに置いておくと虫が湧きやすいような気がするので、今回は1週間おきぐらいに少しずつ蒔いて時間差で与えることにしている。虫が湧きやすいのは恐らく猫デッキのルーフ屋根が紫外線をカットして、殺菌効果を弱めているからではないかと想像しているが、比較実験したわけではないので確証はない。単なるガラス板でも6割ほどは紫外線をカットするそうだが、雨を凌ぎつつも太陽光の成分はそのままがいいという需要はあると思うので、そういう性質の素材をぜひ開発して欲しいものだ。
今日は四国・台湾猫旅の連載4回目を。旅の1日目となる3月19日の夜遅くに台湾入りし、翌朝は平溪線の終着駅・菁桐で馴染の猫たちと最後の逢瀬を楽しんだわけだが、小貴妃ちゃんを見失ったことでそれ以上長居する理由もなくなり、次の列車まで時間があったので隣の平溪まで歩くことにした。旅程を組む時はできるだけ2時間以上の散歩タイムを確保するようにしていて、交通機関を乗り継ぐ都合上なかなかその通りに行かないことも多いが、菁桐だけは2時間半を死守していた。前夜の宿泊地を台北市内ではなく菁桐にしておけばもっと長く滞在することもできたが、菁桐の宿泊施設は家族経営の民宿ばかりで、そこへ夜遅く到着するのは迷惑なのでやめておいた。
菁桐から1.7km離れた平溪では1匹の猫に遭遇。天灯上げの客引きから逃げ回っているうちに俺の乗るべき列車が来てしまった。
隣のおばちゃんにカメラを示して撮っていいかとアピールし、大きく頷いたのを確認してから1枚。
平溪線の列車の多くは瑞芳を経由して深澳線に乗り入れるが、車庫へ帰る一部の列車は宜蘭線の八堵行きになる。平溪を10:15に発車した八堵行き区間車(普通列車)はのんびりと基隆河に沿って下り、三貂嶺から宜蘭線に入って次の散歩地である暖暖には11:16に到着した。これらの地域は雨に降られる確率が非常に高く、今まで何度も涙を飲んできたが、この日は奇跡的にどこへ行っても穏やかな天気で、猫の方もすぐに1匹目が見つかった。
間髪を入れずに3匹目が駆け寄ってきた! 去年は雨に降られてちょびっとしか会えなかったけど、やっぱりここ猫多いわー。
2匹とも人懐っこすぎて写真撮影はムズカシイ。いちゃつく様子は動画でどうぞ。
暖暖では台湾大哥大のSIMカードを買う用事があるので、まずは暖暖街のショップへ向かうことにする。今回の猫旅では4日目の西螺でタクシーを拾う必要があり、確実に乗るためにはiPhoneに台湾のタクシーアプリをインストールしておきたい。単にインターネットに繋ぐだけなら楽天モバイルの海外データローミングで事足りるが、タクシーアプリにユーザ登録するには台湾の電話番号が必要なので、わざわざ散歩の途中でSIMカードを買いに行くというわけである。もちろんそんな道中も猫探しは怠りなく……、というか猫の方から可疑的傢伙を見物にくるので、カメラを下ろす暇がない。
縄張り巡回中と思しき黒。済みませんがちょっと通らせてもらいますよ。
基隆河を背にして暖暖街の緩い上り坂を歩いていると、道端の小吃店に茶トラ発見。
台湾大哥大のショップでは拙い英語とポケトークアプリを駆使して何とかSIMカードをゲットしたが、のちにそれは俺の希望する計量型(チャージ可能)ではなく、使い捨ての計日型(チャージ不可)だったことが判明。タクシーアプリにユーザ登録することはできたが、割り当てられた電話番号は5日間の契約期間を過ぎると無効になってしまう。台湾大哥大の計量型SIMカードはプリペイドでも海外ローミングが可能らしく、日本にいながらにして台湾の様々なネットサービスに登録できるので、ここではチャージで延命できる方を契約しておきたかった。
猫は間断なく現れる。
こちらの2匹はお母さんと息子かな。ちょっとだけ写真を撮らせてくださいな。
立ち去ろうとすると2匹揃って追いかけてくる。モデルのお礼に美味しいものを一握り差し出した。
暖暖駅へ向けて裏道を戻っていると、ミーティング中の猫グループに行き会った。
突然現れた不審者(俺)をしょっぱい顔で見つめるキジトラ。次回はこの子の家族と思しき猫たちから紹介していく予定。