「この辺りに泊まるところはあるのかな」
「この辺りに泊まるところはないのだよ」
とばりの下りた大原駅前に人影はまばらで、客待ちのタクシー運転手からはつれない返事。いすみ市の中心駅だから、多少は栄えた街だろうとの思惑は見事に外れた。
考えていても仕方がないので、確実に宿のある街へ移動することにして駅に戻ると、ちょうど東京行きの特急「わかしお26号」が来る時間だった。これに乗って大網で乗り換えれば、そう遅くない時間に銚子に着けるに違いない。ということで、急遽銚子へ向かうことにして特急列車に飛び乗った。
大網と成東で乗り換えて、銚子に着いたのは20:35。駅前の商人宿は満室だったが、女将に近所のビジネスホテルを教えてもらって無事投宿。その夜は風呂にも入らずさっさと寝た。
翌28日は5時半起床。この日はまず銚子電鉄で外川へ行くことにして、6時半前に出発した。宿を出てすぐ、朝帰りと思われる猫に遭遇。幸先がいいな。
用のなくなった三脚その他が邪魔なので、カメラだけ持って、あとの荷物は駅のコインロッカーにポイ。銚子電鉄に乗って外川には7:12に着いた。恐らく訪れるのは25年ぶりぐらいと思われる漁師町を港に向かって歩いていると、坂道で小さいのを見つけた。
後ろにいるのはお母さんかな。お嬢ちゃんの写真を撮らせてくださいな。
今朝もとてもいい天気。あまり暑くなると困るんだけど、海辺のせいか風が冷たくて気持ちがいい。坂を登ってきた茶トラ白も、階段で日なたぼっこしている。
全国どこを旅しても、海辺の街はふるさとの匂いがする。磯臭くて、街が赤茶けていて、住んでいる人は大らかで人懐っこい。この日もたくさんの人と会話を交わした。
きょろきょろしながら坂道を降りていると、駐車場に2匹の猫を発見。これは分かりやすいな。
久しぶりな俺のお尻と猫。人懐っこい子って、この位置に後ろ向きに収まることが多い。これが安心できる角度なんだろうか。
いつまでも遊んでいられそうな子だった。外川の猫散歩はもう少し続く。
房総半島・猫旅の第3回はここまで。明日は、仕事帰りの猫散歩で猫がいればそちらを優先。いなければ続きを載せる予定。