昨夜は本業が忙しくてブログの文章書きが間に合わず、とりあえず写真だけアップして公開し、あとから文章を差し込んで更新するという方法を取った。日付が変わってから記事を投稿すると、例えば本来20231031フォルダにアップロードされるべき写真が20231101フォルダに入り、10月31日と11月1日の写真が混じってしまい、WordPress側がファイル名に枝番を入れるなどしてややこしいことになる。そうなるとあとで修正するのが恐ろしく面倒なので、どうしても間に合わなければ休載する方を選ぶことにしている。月を跨ぐ夜勤は月次バッチのトラブルが多く、滅多に触らないAS/400の障害対応に時間がかかるなどして、ブログの投稿もままならなくなる。
幸い昨夜は異常終了や遅延が爆発するようなこともなく、疲れ切った体を持て余す程度で定時に退勤し、帰宅ついでの猫散歩は六花谷から京王バスの天野バス停まで歩いた。先月下旬、ゴンの写真に「ご自由にお持ちください」と添え書きしたものを谷戸の祠に置き、欲しい人が持ち帰れるようにしておいたので、残りを回収する必要があった。ゴミになって散乱している可能性もあり、もしそうならお地蔵さんの周りを掃除しなければならない。
30分毎のバスがちょうど来る時間だったので少し迷ったが、それに乗ってしまうと団地のキジ白妹に会う機会を失うことになる。社屋を一歩出れば猫探しは始まっているのだと自分に言い聞かせ、バスを諦めてアパートへ向かっていると、道端の草むらで見覚えのあるキジ白が休んでいた。
この辺りにはキジ白妹以外にも数匹の猫が生息しているようだが、見かける機会はとても少ない。中でもこいつは恐らくいちばん古い知り合いで、初めて会ったのは2017年9月に遡る。
気温は18℃ほどだが日差しが強く、夏用の薄い上着でもすでに暑い。この子もさっきまで茂みに隠れて涼んでいたようだ。
夜勤明けにこの子の許を訪ねるようになったのは3年前の秋からだった。当初は姉妹と思しきもう1匹と一緒だったが、そちらは一昨年の9月を最後に見なくなり、今は勝手に妹呼ばわりしているこの子だけが残っている。棲み処が団地ではこの子にも早晩会えなくなるだろうと思って仮の名前はつけていなかったが、どうやら安定的に可愛がられているようなので、今後は「妹ちゃん」と呼ぶことにした。もう1匹が姉かどうかも、そもそも本当に姉妹なのかも分からないけど、まあ識別用の符号ということで。
そして目的地の六花谷へ。長い階段の途中で横を見ると、奥の民家の茶トラがこちらを凝視していた。あれはたまに出てくるトラちゃん。
たたた……、と駆けてきて日陰に落ち着いた。ゴンがいなくなったものだから我が物顔だな。
ゴンがどのような転帰を辿ったのか知る人はいないようだ。俺もここへ来るたびにゴンの遺骸や痕跡を探しているが見つからない。実態としてトラちゃんがあの頂で下界を睥睨し、時には臆病なキジトラまで出没するのだから、この縄張りはすでに彼らの手に渡っているのだろう。
祠に置いたゴンの写真はゴミになっているようなことはなく、たまたま通りかかった老婦人が「いただきましたよ」と言ってくれるなどしたので、ゴンを偲ぶ何人かの許には渡ったものと思う。ゴンの存在が誰かの心に残ったなら良かった。
出歩いている姿を見かけるのは割と珍しい。ねぐらの茂み以外、この子の行動範囲は謎なんだよなあ。
娘の写真を撮っている傍らを巡回中の黒白が通り抜けていった。秋色の木立、と言いたいところだけど、今年は気候が特異なせいか紅葉が美しくない。柿なんかも今年は色が悪いように思う。
こちらは慎重派らしく、見えるところに出てくることは滅多にない。相手が俺だからかも知れないけど。
またおっかなびっくりだけど、舌を鳴らすと高確率で出てくるようになった。
それにしても今年は秋になっても日中の気温が高い。夜勤前後の散歩は暑くて汗だくになる一方、夜になると寒くて体が冷やされるので、例年よりも疲れやすいし回復しにくいように感じる。明日は少し遠出するつもりだが朝の気温は9℃、日中は24℃まで上がるというから、最早どういう服装で行ったらいいか分からない。戦後、ほぼ右肩上がりで推移してきた日本人の平均寿命は、気候という過去にない原因で縮小に転じるのではないかと思ったりもしている。