マイナビの猫関係ニュースに、また怪しい記事が掲載されていた。今度は「声を出さずに鳴く? 猫の『サイレントニャー』とは」だそうだ。
猫は時々声にならない声で鳴くことがあり、これは俺自身も我が家の2匹や多くの外猫で経験している。記事によると、こうした時、猫は人間には聞こえない超音波(高周波)を発しているのだという。俺は単に、人のささやき声のように、息の量やスピードが足りないせいで、声帯が振動していないだけだと思っていた。
一般的に、超音波とは20,000Hz以上の人間には聞こえない周波数帯域の音波を差す。ご存知の通り、猫はこうした帯域の音声を聞き取ることができるが、自ら声帯を使って超音波を発するとなると、1秒間に数万回振動させなければならないから、それなりにエネルギーが必要となる。記事には「子猫が母猫に使う声」と書いてあるが、反響定位が必要な場面とも思えないのに、わざわざそんなことをするだろうか。猫には超音波を発する器官(イルカのメロン体のようなもの)があるのだろうか。ある文献には、猫が聞き取れる周波数の範囲は60~65,000Hz、発声できるのは750~1,500Hzとあった。
ちなみに、1,500Hzというと、五線譜で表すとト音記号で上第四間のFis(ファ#)ぐらいの音程で、オペラだとリヒャルト・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」のソプラノに出てくるそうだ。管楽器だとフルートの高音域~ピッコロの中音域となる。
まあそんなことはどうでもいいんだが、今日の猫散歩は北風がとても強く、苦行の1時間半となった。久しぶりに路地だらけの街に行こうと思って、立川駅からバスに乗ろうとしたら、タッチの差で発車したあとだった。普段は20分に1本のバスなのに、日曜日のため次は35分後。仕方がないので歩いて行くことにして、とりあえず猫旅館に向けて出発すると、とある民家の敷地で茶トラ白を見つけた。
隣の家にも集まっていた。写真には4匹写っているが、カメラを構えてうだうだしている間にも数匹が通り過ぎて行った。
そんなこと言ったって、寒くて手がかじかんで動かないんだよー。
猫旅館前を通過したのは11時。天気は良かったので少しは出ているかと思ったが、見かけたのは隣の家の屋根で日に当たっている1匹だけだった。
猫旅館のあとは、猫路地の2匹に遭遇。去年の暮れにも会った子たちだ。
今日は10m/s以上の北風が吹いて、散歩するにはとても辛い日。こんな日でも、日陰でじっとしているよりは、屋根の上で日に当たっている方がマシなんだろうな。毛皮のある動物はいいな。
横道をチェックしながら歩いていると、道端にキジ白が佇んでいるのを見つけた。
離れると出てくる。何に注目していたのかは分からずじまい。人間には見えない何か?
歩いているうちに少しずつ風が強くなってきて、久しぶりの路地タウンはからっきし。唯一見かけたのは、空き地で日なたぼっこ中の白と二毛。しかし、2匹とも目が合っただけで飛んで逃げてしまった。