ついこの間、カニ食って蕎麦食って年を越したばかりだと思っていたのに、早くも月めくりのカレンダーを1枚破った今日。時間の経つのが早すぎて、何をし何を考えて日々を過ごしているのかすら、朦朧として思い出せなくなってきた。俺、頭の回転ヤバくなってきたかも知れない。
そんな不安に苛まれつつ、猫関係業務は今日も通常通り。夜勤前に1時間ほど確保して、時々通る日野駅から甲州街道駅に至るコースをゆっくり歩いてみた。
疎水べりの駐車場でまずは1匹発見。
ここで猫に会うのは久しぶり。この子は10月末に一度見かけたことのある、大白斑のキジ白。
畑で茶トラ白がぽつねんとしていた。
外猫は太っているのが多いけど、君ぐらいが適正体型だと思うんだ。
「悪かったな、太くて」
太いキジトラが鎮座していたのは畑のはす向かい。
疎水の周りをぶらぶらしていると、最初に見かけた大白斑のキジ白にまた会った。
ジャンプして疎水を渡ったら、驚いて遠ざかってしまった。
水路のどこかで工事でもしているのか、今日の水は濁っている。でも普段はもっときれいな水。
民家の敷地に黒白が佇んでいた。この辺は相変わらず猫が多いんだな。
黒白の15分後、いつもの場所で黒に遭遇した。今日は日に当たって寝ているね。
前回会ったのは11月17日。いつも手ぶらで来て遊んでもらっているから、そのうち美味しいカリカリでも持ってくるよ。
路地の向こうからこちらを窺う怪しい猫影を発見。
互いに少しずつ接近中。
振り向くと、民家からもう1匹出てきた。
「ぼ、僕はただの通行人だから」
通行人は行ってしまって、最初のキジ白がにゃあにゃあ言いながら寄ってきた。
ごろーん。
ごろーん。
好調すぎて、仕事中に写真を処理するにはキツい数だなーなどと思いながら駅の周りを一回りしていると、とある会社の敷地に猫がいた。
寛いでいるね。
君も寛いでいるね。
「うーん」
「……で、どんな美味しいものを持ってきてくれたのかしら？」
