イギリスでは黒猫は幸運の猫とされているそうだが、にもかかわらず、里親募集で人気がなかったり捨ててしまう人が多いらしい。理由は「きれいに写真が撮れない」からなのだそうだ。俺が小学生の時、図画工作の授業で友達の絵を描いている時、髪の毛を黒い絵の具で塗り潰していたら、美大出の教科担任に「黒は色じゃねえ」とダメ出しを食らったことがあって、その時は理不尽などとは思わず、確かにその通りだと納得したものだった。黒猫も黒い絵の具の黒ではなくて、白髪混じりのがいたり、赤茶けたのがいたり、うっすらと模様の見えるのがいたりと色々だ。光線状態によってとても見え方の変わる毛色でもある。あちらの人は小学生時代の俺と同じように、黒を漆黒の黒としか認識できない人が多いのかも知れない。天気の悪い日ばかりだと視覚が退化するのだろうか。
今日の夜勤明けは久しぶりに曇っていて、これなら多少は猫も外に出ているだろうと張り切って歩いてみたが、そういう時に限ってハズすのが世の習わし。出会った猫は2匹だった。
1匹目はだらだら坂のだらだら1号。曇り空にもかかわらず茂みに隠れて寛いでいた。
夏の間は暑いので駅と職場の間はバスに乗ることが多く、坂道を歩くのは久しぶりだった。無事で何より。
仕事帰りの猫関係業務は分倍河原から谷保まで。4.6kmほどの道中に猫の姿はまったくなく、古墳の神社で休憩している時に、たまたま出てきた茶トラ白が唯一だった。
とりとめのないシーンばかりなのは、近寄るたびに避けられているから。
君が子猫の時から観察しているんだから、もう少しフレンドリーになってもらえませんかね。
ここに来ることは少なくなったけど、久しぶりに会えたから良かった。