今日からまたしばらく夜勤に戻り、通勤途上の猫関係業務に励むことになるが、今日会った猫たちは当日中に載せられないので、今月4日の後半分を予約投稿で載せとく。この日は新道開通を迎えた再開発ファミリーの様子を見るため、以前住んでいた拝島に出かけたのだった。
道路が部分供用開始になり、かつての縄張りをたくさんの車が通過するようになってからも、再開発のメンバーは元気そうで人懐っこかった。20分ほどモノクロな猫たちと戯れたあと、次の目的地である御嶽に向かうため、駅を目指して歩いていると、いつもの場所でキジ白4号がまどろんでいた。
「前回のクイズの正解を知りたい? そりゃ黒白が5匹だよ。我々は匂いで区別できるからね」
引っ越し前の心残りだったシャム混1号に会いたくて、縄張りの路地に行ってみると、隣に建っていた日本家屋がなくなって、だだっ広い更地に変わっていた。自転車もすれ違えない細い路地だったのが、新道完成後は幹線道路沿いの一等地に変わるわけで、少しずつ地上げが進んでいるのかも知れない。路地の奥にはごろごろしているのがいた。
ごろごろしていたのは麦わら1号。機嫌が良さそうだから、近寄ってみようかな。
こちら側の工事はまだ進行中。3月の全面供用開始に向けて、これから騒がしくなってくるものと思われる。
かつてはひっそりして、猫の遊び場には格好の路地だったが、すっかり様相が変わってしまった。シャム混1号には会えず、日本家屋の人からご飯をもらっていたキジ白3号も見当たらない。東京の辺境にあっても、街は留まるところを知らず変化していく。
場所を移動して、次の目的地である御嶽に着いたのは11時半すぎ。急峻な渓谷の山道を下りていると、向こうから猫がやって来た。
人懐っこくて大柄で、とても毛並みのいいキジトラ。会うのは去年の5月以来。
足元をついて回って、山道を行ったり来たりしたあと、少し飽きて小休止。道行く人が「でかいねー」などと感心しつつ、尻尾を持ち上げて性別を確認していたが、「あれ? ない」と探している様子だったので、どうやら去勢済みのオスらしい。
川を渡って渓谷の北斜面に回り、山腹トリオの拠点にたどり着いた。猫が1匹、ベンチでじっとしている。
トリオの中ではいちばん臆病だったはずのキジ白は、珍しく近寄ってきて鳴いていた。お前、一人ぼっちになっちゃったのか?
まだ正午を過ぎたばかりだというのに、早くも太陽が稜線に隠れようとしていた。四方を山に囲まれた猫拠点は、最も厳しい季節を迎えている。