経済成長と猫


立川市の猫

 我が国の高度経済成長は1954年に始まり、第一次オイルショックが起きた1973年に終焉を迎えたと言われているが、そこでぴたりと止まったわけではなく、その後は穏やかな安定期へと移行した。当時は日本国中どこへ行っても工事の槌音の聞こえない場所はなかった。俺が小学校入学時に住んでいたのは、田んぼを潰した更地に凸凹の砂利道が通り、ぽつぽつと木造長屋が並んでいるような貧相な土地だったが、小学校に通う6年間、休みなく杭打ちの音が聞こえ続けて、卒業するころには何棟ものマンションが並ぶ大きな団地に変貌した。当時の日本の経済成長は、世界的に例のない、信じ難いスピードで進んでいた。俺は子供のころから小動物が好きで、その町に住んでいた時も、何匹かの猫に会ったことを覚えているが、ほとんどの場合1~2度見かけるきりで、どれもすぐに行方が分からなくなった。未曽有の成長期は、猫たちにとって、未曽有の受難期だったと想像できる。
 そんな昔のことを思い出したのは、最近景気が良くなってきたせいか、散歩コースの見慣れた風景に変化の兆しが見られるからだ。猫の寝床になっていた民家がある日突然取り壊され、更地になってすぐに新築工事が始まるというようなことが、頻繁に起こるようになってきた。
 散歩開始は12時半すぎ。1匹目は河岸断崖の高台で遭遇した。
立川市の猫

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 車の下で伸びていたが、近寄ったら姿勢を正した。
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 そういうことなら正面からもう1枚撮っとこう。凛々しい顔立ちの茶トラ。
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 茶猫タウン南の猫アパート。常駐のキジ白が長くなっていた。
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 裏のアパートが取り壊されて更地になり、さらにこのアパートも立ち退きが済んだようだ。茶猫タウン南では、このほかにもいくつかの猫拠点が消滅している。
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 細い路地の奥で猫が寛いでいた。
立川市の猫

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 こちらは割と汗だくなんだが、猫にとってはほど良い気温なのか、目を細めて気持ち良さそうにしている。
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 毛色がとても微妙。眉間のM字ラインや目元がレッドに見えなくもないんだが、まあキジ白だろうなあ。
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