基本的にこのブログでは俺自身が読めるか書ける漢字を使っているが、今日のタイトルの「矍鑠」は、比較的使う機会が多いにもかかわらず、見たことも聞いたこともなかった。念のため調べたら漢検1級の書き問題で出るレベルらしく、老後に必要な資格は漢検準1級と大型二種免許で充分と思っている俺には関係のない話だった。ちなみにSEではあるが、IT関連の資格は一つもない(以前イヤイヤ取ったのがいくつかあったがすべて失効した)。興味のあることなら寝食を忘れて没頭し成果も出すが、そうでないことに見向きもしないのは幼稚園のころからで、死ぬまで治る見込みがないのは大変残念なことだ。
今日は一日中雨との予報でもあり、散歩には行かないで我が家の2匹と濃密に過ごすつもりでいたが、午後から日野の平山へ行く用事ができたので、ついでに猫も探すことにして13時すぎに家を出た。例によって天気予報は大外れで、一つ離れたバス停へ向かっていると青空すら見えていた。風はやや強く、隙間でお昼寝するには最高の日和だ。
近所でたまに見かける大柄な茶トラ白。ここは茶系猫の多い路地だが、駅やバス停へ行くには遠回りで、まだ開拓半ば。
平山には明るいうちに着けばいいので、バスを途中下車して、神社下の猫アパートに寄ってみた。有閑マダムが鳴いている。
前回会った時は動くのが億劫そうで、体調を心配していたんだが、今日は反応が良かった。
マダムに会えて満足したので、再びバスに乗って、今度は終点の拝島で下車。八高線の電車が来るまで時間があるので、以前住んでいた街を一回りすることにした。
行く手の路地に猫発見。
次のキジ白はさらにダメ。一歩踏み出したら、振り向きもせずに50m走って、角を曲がって消えてしまった。
可愛らしい黒白を撮っていたら、にゃあにゃあ鳴く声がして、黒いのが割って入ってきた。
久しぶりに再開発ファミリーの拠点に寄って、可愛いのとカッコいいのに会えた。
……で、ようやく平山に着いたのは、家を出てから3時間後のことだった。西の空に雲がかかり、予想より暗くなるのが早くて慌てたが、猫はちゃんといてくれた。
懐かしや。この子は2年ほど前に一度だけ会った子。もしかしたらと思って家の前を通ってみたが、本当に会えるとは思っていなかった。元気そうで何よりだよ。
欲張って猫物流跡地まで歩いてしまった。ちょうどご飯の時間だったらしく、2匹とも苗畑のところまで出てきていた。手前は婆さん。
こちらは父。やや目がうるっているようだが、毛並みはいい。2011年10月に初めて猫物流を訪れて、最初に写真を撮ったのがこいつだったなあ。
猫物流が廃業してから2年あまり、この子たちに毎日ご飯を届けていたのは、当時の従業員のおばさんだった。社長さんの言う、近所の人に委ねたとは、こういうことだったのかと、がっかりしすぎて目眩がした。猫物流に猫が増えた経緯や、廃業の原因そして猫たちの処遇なども、聞いていた話とはだいぶ違っていた。人に依存するほか術のない生き物は、人に翻弄されるばかりだな。