熊本日日新聞の記事によると、熊本地震の影響で全面通行止めになっていた阿蘇登山道路の一部が、16日から日中に限り通行可能になるとあった。根子岳の登山はできるのかと思って調べたら、熊本県による8月9日の調査で、三つあるルートのすべてで登れることが確認されていたようだ。ただし東峰~天狗峰のコルは崩落したままで、ドローンで撮影した映像を見る限り、ここを通り抜けるのはもう不可能なのではないかと思える。登るのが趣味の人はそれでも登るのだろうが、俺は猫好きが高じて猫叉の聖地に行きたいだけなので、生命を賭してまで登ろうとは思わない。根子岳の地質は15万年前の噴火により生成されたもので非常に古く、それだけに脆いはずだ。穏やかとされる大戸尾根~東峰のルートでも、どんな危険が潜んでいるか分からないし、麓の高森町で猫に会えればそれでいいような気がしてきた。
それはさておき今日の猫。
今日は降ったり止んだりの一日で、窓を打つ雨音を聞きながら、散歩をどうするか決めあぐねていた。幸い、お昼前には止んで空も明るくなったので、とりあえず南武線に乗って、空模様と雨雲レーダーを見ながら、降りる駅を決めることにした。
自宅を出発したのは12時半。自転車で駅に向かっていると、行く手に猫が待ち構えていた。そんなんされたら嬉しいじゃないのよー。
気を取り直して、細い路地をゆるゆると行ってみる。庇に猫が挟まっているな。
この子に会うのは初めてのようだけど、かつて近所に住んでいた猫にそっくりだ。また会えればいいな。
トラ子さんの縄張りにやって来ると、お立ち台の物置に猫がいた。
こいつは古くからの顔見知り。この辺りのキジ白は、美人さんや美人さんの妹のように、赤茶けた毛色のが多く、密かに家族か親戚ではないかと疑っている。
現在ここを行き来する猫は、この子のほか、美人さんの相方の黒白くらいなはず。とはいえ猫影のやたら濃いこの街のことなので、どこから現れても不思議ではないんだけれども。
自宅から駅へ至るまでに、これだけの猫に会えるのだから、いい街に住んだものだと思う。南武線に乗って検討した結果、こういう時こそ新規開拓すべきとの結論に至ったため、分倍河原で京王線に乗り換えて、調布から京王多摩川まで歩いてみることにした。
あいにく雨が降ってきて、初めての街を濡れながら歩いていると、とあるアパートの階段下に猫発見。
実はこの子を見つけるまでに3匹スルーしている。会えて良かったよー。
「ふっ、この男、最初の写真に3匹写っていることに気付いていないわね」