メインマシンとして長いこと使ってきたパソコンの調子が悪く、時同じくして職場の同僚にもらったiMacを、渡りに船とばかりメインの座に据えようとしていたが、色々考えた末やっぱりやめた。毎日たくさんの猫写真を処理しなければならないのに、メモリ不足で重いマシンを相手に、ちまちまキーボードショートカットを探している暇はない。不調の原因は完全には絞り込めていないが、被疑部品(SSD、グラボ、電源)を交換すれば直るだろうし、OSはWindows 7のままだから、性能的にもまだ使い続けられる。同じことを今からMacでやるとなると、たくさんの時間とお金のかかることが目に見えている。かつて漢字Talkを使っていた時のように、割高なパーツを買い、日々いじり倒して操作を身につけたとしても、最早おっさんたる俺の人生に何の喜びも齎さないことは分かり切っているんである。
……まあそんなことはどうでもいいんだが、未だレンズが届かない今夜は、昨日に続いて今月3日の散歩で会った猫たちを。Photoshopやテキストエディタの操作感の違いに打ちのめされて、某巨大団地の黒白まで紹介して精根尽きてしまったが、ここではほかにも何匹かの猫に出会ったのだった。
フレンドリーに話しかけたのにこの有様。茂みに隠れてしまった。
立ち退きの進む古びた棟で猫発見。以前ここでよく見かけたキジ白かと思ったが、白斑があるようには見えないな。
俺以外の誰かを待っている様子。ここの主人は面倒見がいいから、戻ってくるのを待っているのかも知れない。
団地を離れて中継地点の某巨大神社へと向かう。
途中、とある猫拠点で茶色いのを見かけた。
「慌てて逃げると毛が絡まっちゃってすってんころり、……んなわけないだろっ」
神社へ至る定点の猫拠点。いつもの茶トラ白の代わりに、この日はキジ白がいた。
眩しそうに顔をしかめている。一時曇っていた空が、再び明るくなってきた。
神社下の猫アパートに到着したのは10時半。マダムは椅子の上でまどろんでいた。
ちょうどアパートに住む若夫婦が出てきたので、改めて性別を確認したところ、やはりオスとのことだった。顔見知りが現れて、マダムも地面に降りて近寄ってきたが、関節でも痛むのか、歩く姿が覚束ない。だいぶ老化が進んでいるように見受けられた。
……とはいえ、優しい人々に囲まれて、陽だまりに佇むマダムの顔は穏やかに見える。その一方で、周囲に恵まれず、人知れずこの世を去った神猫1号は不憫だった。あいつは再び境内の土を踏むことなく、9月末に死んでしまったそうだ。
某巨大神社をあとにして再びバスに乗り、次に下車したのは旧居近くの東町。ここから駅に出て電車で帰宅する算段だが、期待通り猫にも会えた。
壁の色に溶け込んで分かりにくかったかな。高みで周囲を警戒する茶トラ。
この子は顔見知り。この街には1年も住まなかったが、ずいぶん色んな子に出会ったなあ。
慌てて身なりを整える(毛繕いを始める)かと思ったが、それより眠気の方が勝るようだ。
この日の散歩は美人さんの妹で締めることと相成った。落ち葉の寝床からこちらを睨んでいる。
猫の色覚は赤や緑をうまく認識できないというが、果たして本当にそうなのか、保護色モードの猫たちを見ていると、疑問に感じてくる。この日の美人さんの妹も、赤茶けたキジ色だけでなく、白斑までも溶け込むように、お昼寝場所を巧みに選んでいた。ほかにも例えば茶トラ係長の場合は、こういう色を選んでいるが、これはまさに赤ではないのだろうか。動物というのは、人間が想像するよりも、はるかに優れた能力を持っているのではないかと思う。
レンズがないので明日も散歩はお休み、ブログも休載。明後日からは通常通り再開できると思う。