猫の毛色の不思議さに惹かれる人は想像以上に多いようだ。SEO対策などまったくしていないにもかかわらず、このブログの固定ページである「猫の毛色」は検索結果の上位にヒットするし、本家サイトの「猫の毛色と遺伝」のアクセス数も多い。しかしながら、特に本家サイトの方は思いついたことを直書きしただけで、文献の誤訳も多く、正直言うと、あんなものを公開しておくのはとても辛かったりする。俺には絵心がなく説明は写真と文章に頼るほかないため、長ったらしくてくどいのも問題だ。イラストなんかも駆使しつつ、もっと分かりやすいページにするべく草案を練っているところだが、その準備の一環として確認しておきたい毛色があったため、今月12日に八丁畷から鶴見まで散歩してきた。今日は散歩をお休みしたので、その時に会った猫たちをここで紹介する。なお、「確認しておきたい毛色」の猫には会えたが、目が合った瞬間ものすごい勢いで逃げられたため、撮影はできなかった。まあそこは猫なので気長に……。
この日は水曜日で世の中的にはただの平日。武蔵小杉付近の超絶ラッシュを避けるため、頑張って早起きして、家を出たのは5時半すぎ。まだ誰もいないかなと思っていたら、近所の灰霜降りがアパートの通路で涼んでいた。
おはようと声をかけたら振り向いて一鳴き。爽やかな朝は挨拶から。
分倍河原と尻手で乗り換えて、八丁畷に着いたのは6:52。早くしないと暑くなるし人の往来も増えるので、慌て気味に目的地の猫路地を訪ねてみると、そこには1匹のキジトラがごろりと横になるのみであった。
「灰色だかチョコレート色の猫? そんなら後ろのアパートで寝てると思うよ」
灰色だかチョコレート色の猫は3年ほど前、南武線猫行脚の時に一度会ったきりで、特に当てがあるわけではなかったが、同じ毛色のが2匹ひっついて眠りこけているところだけは確認できた。声をかけたら雲散霧消したのは前述の通りで、次に見かけたのは民家の敷地のキジ白。あれも時間の問題か。
逃げるではなく隠れる方を選んだキジ白。ご飯タイムが近いのかな。
川崎や鶴見臨海部の下町はどこもこんな風情で、くたびれた建物にくたびれた猫がひっついている。
しゃがんだ俺を、腰を浮かせて見つめるキジ白。期待させちゃうと申し訳ないんだよなあ……。
この日も朝から日差しが厳しくて、暑くてたまらず横丁へ逃げ込むと、猫も同じことを考えて日陰に佇んでいた。
近所の人たちが打ち水してくれたから、少し涼しくなったかな。路地の奥には憧れの赤い電車。その筋の方のために書いておくと1500形1719編成。
京急と猫をもう1枚。今度は2000形2061編成。猫はキジ白。
真夏の散歩は8時には切り上げないと暑くて死ぬ思いをすることになる。通勤通学の人々とともに鶴見駅へ急いでいると、とある空き地に2匹の猫がいた。
強そうだな。彼女を奪いに来たんじゃないから、一つ穏便に頼むよ。
散歩の最後に見かけた猫はすっかり日陰に身を隠していた。暑いからというより、俺が怖くて出てこられなかった?
帰り道は鶴見から分倍河原まで立ちっ放しで、くたびれ果てて帰宅したのは10時ちょうど。行く時霜降りを見かけたアパートの隣に黒白がいた。
今日はこれでおしまい。この記事を公開したら「猫の毛色と遺伝」のアウトラインを考えなくちゃ。あと猫のイラスト描いてくれる人も探さなくちゃ。