島巡りの下見(2)


大田区の猫

 行きたいところがないわけではなかったが、家族と過ごす時間を確保するため、今日は休養日にしてどこへも出かけなかった。明日から寒いところに行かなければならないので、大事を取りたかったからでもある。俺が滞在する明日から明後日にかけて、北海道は寒冷前線が通過し、それを境に本格的な秋になりそうな気配だ。特に山間の夕張は、朝の気温が4℃程度まで下がりそうなので、真冬のつもりで行動しないと、帰ってきてから絶対風邪を引く。
 一方、昨日の羽田の最高気温は27.7℃。沿岸だからデータ上は低めに出るが、日なたを歩き回っていると気絶しそうに暑い。時刻は9時を過ぎ、猫たちも日陰に隠れてしまって、草むらをかき分けて歩いていると、バッタみたいに飛び出してくる。咄嗟のことなので、そんな登場の仕方をされてもカメラを構える余裕はなく、一目散に逃げていく猫の後ろ姿を見送るばかりなのだった。
 時にはああして穏やかに出てくるのもいるけれども少数派。
大田区の猫

大田区の猫

 モデルになって欲しいんだけど、難しいですかね。
大田区の猫

「日陰ならいいよ」
大田区の猫

 人工島を巡るには時間がかかる。丁寧に探せば一日あっても足りないくらいで、こんなに暑いと日中帯が空白になってしまって効率が悪い。今回は下見的な位置づけにして、本番はもっと寒くなってから、猫が日差しを求めて出てくる晴れた日に、再度チャレンジすることにした。
 カーシェアリングの返却時間まで余裕があるので、残った時間は「大田三島」の残り二つを回ってみた。
大田区の猫

 海岸の遊歩道には猫の子一匹おらず、ようやく見つけたキジ白は日陰でお昼寝モード。まあそうなるわな。
大田区の猫

大田区の猫

 展望台で離発着する飛行機を眺めていると、松の木を伝って猫が登ってきた。
大田区の猫

大田区の猫

「今日は凪だな」
大田区の猫

「こんな日は何も釣れないから、帰ってお昼寝した方がいいと思うよ」
大田区の猫

大田区の猫

 一定の距離を保ちつつ、ずっとついて回る子。
大田区の猫

 最後の島は黒白島だった。
大田区の猫

大田区の猫

 住民はゼロでも、島全体が工業地帯なので、平日のこの日は勤め人の往来が多い。そうした人の流れとは異質な気配を感じたか、猫は湿っぽい目で俺を見つめている。
大田区の猫

 膠着状態に陥った。懐に美味しいカリカリを忍ばせてあることがなぜ分かった!?
大田区の猫

「マジですか?」
大田区の猫

大田区の猫

 ちょこなんとして吉報を待つ二匹。
大田区の猫

 君たちって芋づる式に現れるね……。
大田区の猫

「モデルは有料になります」
大田区の猫

 お礼のカリカリを振る舞って猫探しはおしまい。このあと車で大森に戻り、川崎から南武線に乗って家に帰った。冬場の大盛況を予感させる、良い下見だった。
大田区の猫

関連記事一覧

  1. 基隆市の猫
  2. 日野市の猫
  3. 立川市の猫
  4. 羽村市の猫
  5. 昭島市の猫
  6. 玉里鎮の猫

お知らせ

ブログ内のコンテンツは、クリエイティブ・コモンズ国際ライセンスの下に提供されています。非営利・著作者明示・不改変の条件に従う限り、自由にご利用いただけます。リンク先に表示される寄付の要求は、本ブログとは関係ありません。本著作係採用創用CC國際授權條款授權。鏈接上顯示的捐贈請求與此博客無關。This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License. The donation requests that appear in the links are not related to this blog.
Creative Commons License

ブログ内検索

タグクラウド

最近の記事

  1. 玉里鎮の猫
  2. 日野市の猫
  3. 川崎市の猫
  4. 日野市の猫
  5. 蘭嶼郷の猫
  6. 川崎市の猫
  7. 川崎市の猫

    2023.5.23

    雨の終端駅
  8. 多摩市の猫

    2023.5.22

    階段を一往復

アーカイブ

日月出没

PAGE TOP
一日一猫を購読しますか? 購読する 結構です