iPhoneのアラームで4:50に目覚め、階下に降りて窓から外を見てみると、まるでこれから台風が近づいてくるかのような暗さだった。外に出ると霧雨が舞っていてさらに失望を深めたが、幸い散歩先の中神まで追いかけてくることはなく、最後まで難儀したのは暗すぎることだった。試験的に使い始めたレンズの扱いに慣れておらず、暗い上に1匹目に逃げられてやる気の大部分を失ったものの、ほどなく2匹目が出てきてくれたので何とか持ち直した。この趣味は空模様に翻弄されることが多くて時々辛い。
新たなレンズはHD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR REというモデルで、今まで使っていた高倍率ズームレンズ(SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM)でピントを外すことが増えたため、純正レンズで改善するか切り分けるために安い中古を買った。広角側の補完は防湿庫に眠っていたsmc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 ALを使うつもりだったが、このレンズは像面湾曲が大きく、俺がよくやる広角で画面の隅に猫を配置する撮り方には不向きなので、一度持ち出しただけで再び防湿庫に戻った。
まあそんな話はあとにして、2匹目が向こうからこちらを見つめている。
塀を乗り越えて隣の路地へ逃走。しかしこちらも必死に追いすがる。
可愛らしい鉢割れポイント。若いころのシャム混1号を思い出すね。
今朝の散歩は日野~甲州街道を予定していたが、あまりにも天気が冴えないので後日に回した。中神が猫的に有利ということではなく、代わりの行き先が思い浮かばないまま立川で青梅線に乗り換えてしまい、中神より先へ進むと時間が押すのでほかに選択肢がなくなった。そんな理由で選んだコースゆえ猫密度は低く、鉢割れポイントのあとは30分も猫影がなかった。
こちらは5月以来の猫民家。見覚えのある茶トラ白が敷地の奥で鳴いていた。
お腹が空いているみたいね。三毛ちゃんが戻ってから朝ご飯なのかな。
そして巡回続行。バナナの下で一度振り向くと、すぐに向こうへ飛び下りていった。
道路向かいには黒もいた。やっぱりここ、何かが出てくる場所なんだね。
「絶対に渡すものか」というような顔つきの黒が今日最後の猫。ここから立川駅へ出るにはバスで20分かかるので、いつもより少し早めに撤収した。
レンズの方は従前の18-300mmほどではないものの、今朝のように暗いとやはり後ピンがちなので、この現象はカメラ本体に起因する可能性が高い(ただしズレの程度は55-300mmの方が小さい)。フォーカス速度は爆速で、従前が自転車なら55-300mmは新幹線ぐらいの歴然とした差があるが、レンズの操作に慣れない分だけ操作がもたつくので、恩恵にあずかった実感はまだない。AF-Cで動く猫を撮る時には有用だと思う。いちばんのネックは55mm(換算84.5mm)という広角側の焦点距離で、これだとさすがに長すぎて、猫を相手につけっ放しというわけには行かない。広角寄りのズームレンズ(例えばHD PENTAX-DA 16-85mmF3.5-5.6ED DC WRのようなもの)があればいいと思うが、そうなると重量が嵩んで体力的に辛くなる。事前に体感できればいちばんいいんだけれども、PENTAXの有償トライアル制度(機器貸出)が廃止されてしまい、使ってみたければ買うしかないという……。