今年の秋は天気の良い日と空き時間がかみ合わず、そうこうしているうちに紅葉も終わってしまい、それらしい写真がほとんど撮れなかった。今日あたり、天気が良ければ奥多摩の猫集落にでも行くつもりだったが、早起きして天気予報を見たら朝のうち雪になっていて、実際はほとんど降らなかっただろうとは思うが、明日は日勤なので次の機会に譲ることにした。拝島時代なら多少の悪天候を押してでも行っただろうが、日野からだと遠い分だけ条件を選んでしまう。
奥多摩の代わりに向かったのは福生。電車に乗って福生駅まで行かずとも、拝島駅の北口を出れば福生市なので、それも含めれば数え切れないくらい通ったが、実は福生が通勤経路だったことは一度もない。その割にとても多くの知り合い猫がいるので、今でも時々顔を出すわけだが、今後同じことが日野の周辺で起きるかというと、たぶんそれはない。日野というのは純然たる農村地帯と言って良く、歩いていても景色が単調すぎて飽きてしまうからだ。
朝ラッシュ時間帯を避けたため、家を出たのはいつもよりだいぶ遅い8時すぎ。それが良かったのか、猫ヶ丘ではあまり見かけないサバトラの猫がいた。
クリ坊などに見られるミルクコーヒー色が希釈遺伝子dによるものなら、サバトラ(青トラ)がいても不思議ではないんだけれども。
バルコニーにも茶色いのが見える。最近あまり茶ファミリーを撮っていないのは、近所すぎて色々やりにくいから。日の出の早い季節なら人気がなくていいんだけれども。
バス停へ向かっていると、いつもの場所にまだら鉢割れがいた。朝は決まってあそこに座っている。
豊田から中央線に乗り、立川の青梅線ホームで駅蕎麦を食べ、福生に着いたのは9:20。歓楽街の小便禁止駐車場を覗いてみると、ボンネットの上で寛ぐ猫が見えた。
いつもなら駆け下りてきてごろーんが始まるところだが、今日は目を細めて見つめるのみ。位置関係が違うと反応がだいぶ変わる。
常駐のクリーム。……今までこの子の毛色をそう分類してきたが、実を言うと、ある時期からそれは誤りではないかと思うようになった。単に茶トラがd遺伝子で希釈されただけにしては、毛色の濃淡が一定せず、まだらが目立つからだ。
もしかしたら、かつて俺がフォーンだと思い込んでいた、ミルクコーヒー的毛色(冒頭で触れたクリ坊のような毛色)が実はクリームで、今までクリームに分類していたこの毛色は、I遺伝子によりティッピングが生じた茶系のまだら、いわゆるレッドシルバーとかクリームシルバー(あるいはカメオ)と呼ばれる毛色なのではないだろうか。ティッピングが生じていれば、毛の根元の色が白く抜けているはずだが、あいにくこの毛色で人懐っこいのがいないので、確かめようがない。この件は今後の課題として、今日のところはクリームに分類しておく。
景気の悪そうな歓楽街をさらに進む。猫がこちらを眺めているのが分かるかな。
目を合わせてから隠れんぼすると、様子を見に屋根の縁まで出てくる。猫って好奇心が旺盛。
黒にカメラを向けているうちに、ゴミの収集車が来てしまい、二人して駐車場に待避したところ。
このあとも散歩は続くが、今日は紙幅が尽きたので、残りは後日ということで。