夜勤のあとの猫散歩を終えて、猫ヶ丘の緩い坂道を上っていると、行く手の道端に婆さんがしゃがみ込んでいた。晴れて暑い日であり、体調でも悪いのかと思って近寄ると、祠のお地蔵さんの袢纏を脱がせていた。そういや今日は6月1日の衣替え。婆さんはお地蔵さんの服を着替えさせていたのだった。
疲れ切った夜勤明けにわざわざ猫ヶ丘を回るということは、散歩が芳しくなかったわけである。今日は多摩センター駅から大塚・帝京大学駅まで4.3km歩いたが、六花咪はじめ主要猫拠点の猫はすべて不在。諦めてバス停へ向かう段になって、偶然見かけた猫が唯一の収穫だった。
今日も安定の分かりにくさ。
近寄ったら鈴を鳴らして走り去り、逃げられたと思ってがっかりしていたら、1階のエントランスに駆け下りて来た。意外に人懐っこい?
固まっている。下りて来たはいいけど、どうしていいか分かんないみたい。
散歩を終えてバスに乗り、自宅へ向けて歩いていると、日差しを避けて休む猫の姿が見えてきた。
顔見知りの三毛ちゃん。右の瞼が腫れているのはダニにやられたかな。俺も猫を探しながら色んなところへ突っ込んで行くので、マダニとか気をつけなければならんな。