引っ越し関係プロジェクトは今日がスタートということで、朝から夫婦して新居の下見に出かけてきた。近隣住民への挨拶回りはまだ当分先の予定だったが、思いがけず顔を合わせてしまって、早くも自己紹介することになったのは嬉しい誤算。
ニンゲンじゃなくて猫の話ね。
この辺りはかつて疎水の通う田園地帯だったところ、経済成長とともに無秩序に住宅が増えたため、駅へ至る道順が複雑怪奇で、とても一度では覚えられない。iPhoneの地図と睨めっこしながら歩いていると、行く手の日陰に猫が座っていた。
塀の上の鳥を見つめていたのは、まだら模様の女の子。いわゆる一つのスモークというやつ。
人懐っこい女の子。とても小柄な子で、アビちゃんと同じくらいの体格。
一通りセレモニーを終えて我に返ると、階段にも1匹いることに気付いた。
隣の塀には長毛三毛もいた。この子たち、きっと新しい家にも遊びに来てくれるのだろうな。
新しい街での生活に胸が膨らむ出会いだった。今日はこれでおしまい。