最後に踊り子さんに会ったのは去年7月のことだった。夏を過ぎてからは忙しくて時間が取れず、そうこうしているうちに冬になり春になってしまった。今夜の夜勤を終えれば二日間のお休みだが、あいにくどちらも予定が入っていて、福生まで行く時間はない。家の補修もまだ残っていて、休日は業者を入れる可能性もあり、そのたびに延期していたのではいつ行けるか分からない。
今日は夜勤ではあったが、そんなわけで少し無理して出勤前に訪ねてみることにして、いつもより早く家を出た。歓楽街という性質上、そこに住む猫たちも夜型生活で、真っ昼間に行っても会えない可能性の方が高かったが、それでもいいからとにかく早く行きたかった。
日中帯の青梅線は運転本数が少なく、福生駅に到着したのは1時間後の12:50。人通りの少ない路地を歩いていると、駐車場でまったりしているのが見えてきた。
あれは踊り子さんの妹分で、放尿監視員の三毛。元気にしていたようだな。
踊り子さんよりも、この子の方が付き合いは長く、初めて会ったのは2012年5月21日のことだった。金環日食を観測した日といえば、覚えている人も多いだろう。
やっぱりこの時間は眠いみたい。踊り子さんもいないみたいだし、また今度にするかー。
今日の散歩は福生から牛浜まで。日中帯にこのコースを歩くことはほとんどないが、予想通り猫影は限りなく薄い。次に遭遇したのは50分後のことだった。
物陰から覗いて、気を引いては隠れて……、を何度か繰り返すうちに、少しずつ前に出てきた。
根気強く隠れんぼして、ついに日なたへ誘い出すことに成功。ゴージャスな毛並みを撮るなら日なたじゃないとね!
今日の猫は3匹。最後に見かけたのは、牛浜駅にほど近い、とある路地の突き当たり。
まさかとは思ったけど、あとで調べたら、こいつには7年前にもここで会っていた(こちら)。人間時間に換算すると28年ぶりということになるが、毛並みはむしろ前より良くなっていて、きっと親切な人に面倒を見てもらっているのだろう。猫散歩していると、時々こういう嬉しいことがあるんだよなあ。