夜勤の終業時刻は10:00で、京王堀之内駅行きのバスは10:09に発車する。間に合うには放課後の小学生みたいにダッシュで社屋を飛び出さなければならず、壮年期を迎えた社会人として鷹揚に振る舞わなければならない都合上、常に乗れるとは限らない。これを逃すと次のバスは30分後で、それまで社内でぼけっとして過ごすのはイヤなので、そういう場合は猫を探しながら離れたバス停まで歩いて時間を潰すことにしている。今日もそのパターンでいつもの団地を通り抜けていると、エントランスの陰に常駐のキジ白がいてこちらを見つめていた。
この子はいつもの右目緑内障さん。最近よく会うので少しずつ警戒心が解けてきた。
気配を察して相方も顔を出した。先月と同じパターンだね。
慣れてきているとはいえ、またまだ触れるようなレベルではなく、距離感は先月とそう変わらない。ここから先は根気が必要だ。
京王堀之内駅から聖蹟桜ヶ丘駅行きに、聖蹟桜ヶ丘駅から国立駅行きにと、都合3本のバスを乗り継いだため、スタート地点に到着したのは11時半すぎ。今日は地元の府中市内を開拓すべく、京王バスの府中四谷橋北バス停から散歩を開始した。そのまま自宅まで5.6kmの道のりを1時間半かけて歩いてみたが、開拓エリアで見かけたのはわずか1匹。府中最果ての地とも言うべきこのエリアは、うら寒い荒涼としたイメージを持っていたが、想像していたよりも邸宅が多く、広い敷地の見えないところに潜んでいたのが多かったようだ。
お昼ご飯を食べ終えて、お昼寝場所へ移動中の猫発見。
快く応じてくれたように見えて、実は逃げ腰。一瞬止まって振り向いたところをすかさず撮った。
そうこうしているうちに家の近くまで来てしまった。冬の日差しは低く、まだ13時前だというのに、公園の隅に佇む猫を横から照らしている。
三毛3号は時々こうして無人の公園に佇んでいる。放課後の子供たちが集まってくると姿を消す。