年末年始を普通に働いて過ごして、ようやく明日からの四連休に漕ぎ着けたので、猫探しに雪国へ旅立つかどうかとても悩んだ。緊急事態宣言が出されているとはいえ、世論にせっつかれてやむなくそうした嫌いがあるし、自粛したからといって補償があるわけでもないし、そもそも発出する側の立場の人がそれを破って、感染して、順番抜かしで入院するなどしているわけで、正直者がバカを見る典型例ではないかと思えるからだ。今はもう感染防止の基本動作が身についているし、俺はコロナ以前から不要不急な人との接触を避けているので、猫探しの散歩などは、俺の行動の中で最も安全な一つに数えられるくらいだ。
……だがしかし、今回は突っ張れなかった。雪の多い北陸や東北まで行くとなると日帰りは難しい。他府県へ行くなということなので、調布から伊豆七島(一応、東京都内)へ飛ぶことも考えたが、辛うじて思い留まった。奥多摩の猫集落も老人だらけの限界集落なのでやめた。
全天候型猫ブログを標榜しているので、雪猫に会って写真を撮ることは念願の一つだったが、今シーズンは恐らく無理だろう。台湾にも当分行けないし、10年経ったらやめようと思っていたこのブログは、もう1年延長することになるかも知れない。
今日の夜勤明けは本降りの雨で置き傘の出番となり、こうした日に猫を訪ねて歩くのもずいぶん久しぶりだった。気温は6.5℃ほどあってそう低くなく、六花谷の黒白ボスは軒下に出て、雨が止むのをじっと待っていた。
カメラの前を茶色い物体が横切って、あとを追ってみると、17日にも会ったばかりの人懐っこい茶トラだった。
六花咪はトンネルで雨宿りしていた。こんな場所でも平日は割と人通りが多いが、今日は緊急事態宣言中の週末だからか誰もいない。
丘陵の高台から続く細い急坂を下りていると、眼下の玄関ポーチに麦わらが佇んでいた。あれが今日最後の猫。
伊豆七島の新島や大島なら調布から飛行機で30分だし、宿泊が伴わなければ別に行ったっていいとは思うんだが、運賃が高いので、日帰りはお金が勿体なさすぎて無理なんだよなあ。せっかくの四連休、何もせずに終わったら抑鬱状態になりそうだ。