以前のように気の向くままほっつき歩くこともできず、休みになってもやる気が起きないのは困った。単にウイルス禍が長びいているからだけでなく、色々理不尽を感じることが多いからだろう。出勤日の散歩は欠かさないようにしているが、あいにく昨日は一日中風雨が強かった。家から駅までの間に何匹かの猫を見かけて、武蔵などは背中を濡らしたまま駆け回っていたが、傘を差しながら撮影するほどの気力もなかった。
夜勤を終えて職場を出てみると、天気は良かったものの気温が高く、もともとワイシャツ姿だったのに加えて、腕まくりでもしないと汗が滲んでくるほどだった。こんな日に片倉〜八王子という峠越えコースを選んだことを軽く後悔したが、今日はここで確認したいことがあった。相手は猫なので、そうすんなり行くとは思っていなかったが、すんなり行ったので結果的にはツイていたのかも知れない。数的には冴えなかったのだけれども。
確認したかったのは、散切り頭の三船敏郎の所在。会えたらいいなとは思っていたが、ああも無防備だとは思っていなかったので、思わず目を剥いてしまった。
やっぱりこっちに居着いたようだ。この付近は猫に親切な家が多いからな。
もともと川向こうの猫マンションをねぐらにしていた猫だが、今月8日の散歩の際、こちら側に移動していることを知った。一時的に出張っているだけかとも思ったが、もしそうじゃなかったら猫マンションのオーナーが心配しているはずなので、どちらに居着いているのかもう一度確認したかった。猫と関わっていて、いちばんやり切れないのは、消息が分からなくなることだと思う。
散切り頭のあとは分水嶺を超えてもしばらく猫影がなく、20分歩いてようやく見つけたのは庇の上だった。
今日は最高気温25.8℃の夏日。この時でも23℃ほどあったので猫は日陰。
今日、会えて嬉しかったもう1匹は猫路地のカイトさん。この10ヶ月、空っぽのキャリーを見て何度肩を落としたことか。
最後に会った去年7月とまったく同じ佇まい。年寄りは変化を嫌うからな。
散歩で会った猫は以上の3匹。その後八王子駅前のゴーゴーカレーで昼食を取り、中河原に着いたころには13時をとっくに過ぎていた。
上から日差しが注いでいるので、眉間に影ができて、繋がり眉毛みたいになっている。一瞬「誰これ」と思ったけど、こいつは常駐のサバ白。だいぶ南中高度が高くなったんだなあ。
最高気温を記録するのはこの1時間半後。今日はやや雲が多かったが、俺が帰宅して布団に入ったころに切れたのかも知れない。