2003年8月29日の朝早く、出勤しようとした妻が玄関を開けると、一匹の子猫がポーチに座って鳴いていた。当時住んでいた新秋津の家の周囲は野良猫が多く、そのうち母親が迎えに来るのだろうと、そのまま仕事に行って夕方帰宅するとまだ同じ場所で鳴いていた。
ちょうどそのころ夫婦の間で動物を飼いたいという話が出ていて、協議の結果ウサギを飼うことになっていた。待ち切れなかった俺は先にケージを用意しておいて、翌30日には夫婦で本体を買いに行く予定だった。子猫が現れたのは、まさにその直前のタイミングだった。母親が現れないことを不憫に思った妻は子猫を家に入れてミルクを与え、仕事から帰った俺はサチコという名前をつけてそのまま家族の一員にした。新品のウサギケージは未開封のまま手放すことになった。
当時サチコは生後2ヶ月半ほどだったため、6月1日生まれと見做しており、今日はその18回目の誕生日ということになる。俺が今までで最も長く一緒に暮らしたのは親だが、それでも生まれてから高校卒業までの18年1ヶ月に過ぎず、もう少し経てば俺にとってサチコが最も長い人生の伴侶ということになる。実際この18年、サチコは野生児のようだった俺をずいぶん人間らしくしてくれた。若い猫ならお祝いにおもちゃでも買って帰るところだが、老猫は新しいものにあまり興味を示さないので、この記事をアップし終えたら、いつもより余計に撫でてやろうと思っている。そんなことでもサチコは嬉しそうに喉を鳴らしてくれるのである。
今朝は夜勤明けの翌日勤という限りなく眠い散歩で、歩いたコースは西立川から立川までの4.4km。日陰のねぐらに巨大黒猫の姿が見えた。
ベンチの上から周囲を眺める巨大黒猫。貫禄充分とはいえ、少し痩せたことは確か。
以前ほど触られることを好まなくなったようでもある。指を差し出したら少しだけ匂いを嗅いで、そのまま突っ伏して目を閉じてしまった。
近所のエビ子は今日もご機嫌。目が合うなり敷地の奥から飛び出してきた。
カメラを向けてもすぐにひっついてくるので、写真を撮るのがとてもムズカシイ子。今日は何とか距離を取れたので良かった。
気配に敏感な長毛黒。でも以前みたいに問答無用で逃げなくなった。
一時よりもずいぶん猫が減って、以前は大部分を占めていた茶系の猫もほとんど見なくなった。もう茶猫タウンとは呼べなくなってしまったなあ。
10年前の10月、この路地で初めて見かけた茶トラ白。要するに、茶色い被毛を纏っているのは古いメンバーばかりというわけだ。
散歩の終盤で美人人妻三毛ちゃんに遭遇。とても大きな声で鳴いている。
自宅をリフォームしてからは塀の高さが180cmほどになり、家の人が門扉を開けてくれないと中に入れないようだ。そのくらいの高さなら、猫が本気を出せば簡単に超えられるような気もするが、リフォーム後の中の様子が分からないので、無闇にジャンプできないのかも知れない。登校中の小学生が心配して様子を見に来るほどの声で鳴き続けていた。