いつか長旅に出るつもりでJREポイント（JR東日本のポイント）を貯め込んでいたが、いつになったら実現できるのか見当もつかないので、今ある分でどこかへ行こうと思って調べてみたところ、北陸・信越方面の在来線は大雪のため軒並み運休しており、よしんば行くだけ行ったとしても、予定通り帰ってこられる見込みがかなり薄いことが分かった。
とはいえそれほどの大雪なのだろうかと疑問に思い、日本道路交通情報センターの高速道路情報を見ると、これを書いている20時の時点で雪が原因の通行止めは全国でわずか2箇所、岐阜県の郡上八幡IC～飛騨清見ICと北海道の滝川JCT付近だけだ。NEXCOにできてJRにできない道理はないので、要するにJRは赤字を垂れ流してまで除雪する気がないのだろう。不甲斐ないことだとは思うが、昔のように貨物列車を通さないと餓死者が出るような時代でもなし、俺が経営者ならやはり運休を選ぶと思うので文句は言わないでおく。
日本海側の荒れ具合が嘘のように関東の冬は穏やかに晴れる日が続く。今日はそんな中、西立川のエビ子の元へ新年の挨拶に赴いた。日差しに誘われてトラ子さんや美人さんの妹が出てくることも期待していたが、1匹目は予定通りお昼寝中のエビ子だった。
でもやっぱりこの距離でバレちゃうんだよなあ。
問答無用かよ。
上機嫌のエビ子さんだが、寒い日が続いているせいか、関節を庇って歩いているようにも見えた。
そもそも寝ていたエビ子さんは徐々に元へ戻っていく。
ぐう。
今日の散歩はもう一箇所だけ寄り道。灰色の熟女・青2号の路地にも顔を出した。とはいえ最近ここは子猫パラダイスで、熟女の出番はなかなか回ってこない。
ほらいた、小さいの。
少し離れると値踏みするような表情になり、閾値を越えて近寄ると目を丸くする。子猫の表情はくるくる変わって面白い。
裏手の日陰にはキジトラがいた。あれも去年の子猫かな。
しゃがむとなぜか逃げるので上から1枚。小柄だけど子猫ではなさそうね。
「何してんのー」ともう1匹追加。あれは毎回見かける茶トラの子。
キジトラは尻尾の動きが微妙すぎて感情が読み取れない……。
青2号の路地に戻ると、2匹のキジ白がいちゃついていた。
左側は先ほど塀の上で目を丸くしていた子。2匹は兄妹かしら。
かつて青2号が佇んでいた自宅前の路地に次世代の猫が遊ぶ。ちょうど出てきた家の人に消息を尋ねたところ、青2号は去年8月初め、10年に渡る生涯を閉じたとのこと。
子供たちを包む柔らかな日差しは青2号の眼差しのよう。
