トンガ諸島で発生した海底火山の噴火は、当初それほど大規模なものとは考えておらず、一般的に海底噴火は陸上の噴火よりもかなり威力が落ちることもあって、ニュースの音声を右から左に聞き流していた。ところが今朝になってTwitterのタイムラインを見てみると、近畿から東北まで軽く隠れるくらいの噴煙が出ていることが分かり、飛び上がるほど驚いた。噴火時の衝撃波が日本にも届いたと聞き、ロガー付きの気圧計アプリを開いてみると、確かに昨夜20:30ごろ、2hPa程度の明らかな気圧変動が記録されている。海底だから大したことはないと高をくくっていたが、それもたった50mの深さだったそうなので、これは下手すると世界的な日照不足や寒冷化を招くことになるかも知れない。
しかし8,000kmも離れたポリネシアで起きた災害をすぐに実感することはできない。窓から見える空の色はいつにも増して青く、我が家の猫もデッキで怠惰に伸びるのみだ。
駅へ向かおうとして自転車を漕ぎ出すと、武蔵邸の前に1匹の猫が佇立していた。
遠目にも分かるファビュラスでゴージャスなシルエット、その正体は……、
クロエさんに頭突きを食らったあと調布へ移動。さらにバスに乗り換えて、散歩を開始したのは13時近くになっていた。
猫散歩の1匹目は倉庫に佇むキジ白。せっかくの天気にもかかわらず、こうして日陰に潜んでいるのもいて、猫の性格も色々だなあと実感する。
ヨレて見える麦わらは意外に元気。うちも猫デッキに木の幹を置いて猫の爪研ぎにしようかな。
「爪研ぎは縦置きがオススメだよ! 背伸びもできて運動になるの」
しかめっ面で逃走を図る白。どうやらこの子は耳が遠いらしく、先日のように後ろから近寄ると気づかれないが、正面からだと普通にバレることが判明した。お休みのところごめんよ。
あのね、トンガの火山が噴火したんだって。いよいよ君たちの時代が始まるかもよ。
遠い未来に起こると思っていた冷涼な時代が始まって、白猫のロマンが現実のことになるのだろうか(関連記事)。もしそうなったら、人間の世界はかなり困ったことになるだろうなあなどと考えながら、白の住む納屋を辞去した。今日は時間をかけて接触したので、いつも逃げ腰のオッドアイとの距離がだいぶ縮まった。
でもちゃんと撮らないと怒られちゃうから、最後にアップを1枚撮ってそそくさとその場を離れた。