今日は京王線猫行脚を進めるつもりで百草園から高幡不動まで歩いてみたが、予想通り難渋し、11.6kmに渡る道中、カメラに収まったのが2匹とスルーが1匹という結果に終わった。経路に選んだ京王線の北側は平らな土地で体力的に楽な反面、農地を転用した四角い区画に没個性な住宅が建ち並ぶばかりで、歩いていてもまったく面白味がない。この辺りは土方歳三の生誕地でもあり、誠の幟が立った資料館があったり、子孫と思しき立派な門構えの邸宅もあったりするが、あいにく俺はそうしたことには興味がない(出生地と死没地の両方に縁はあるが)。猫がいないこともさることながら、田園の瑞々しい景観がどれだけ失われたかを想像しているうちに気が滅入ってきて、次に挑戦する時は線路の南側を歩こうと固く誓ったのだった。南側は北側とは対照的に急峻な丘陵地で、体力的にはかなり厳しいが、里山の長閑な景色がまだわずかに残っている。
高幡不動で玉砕したあとは電車で平山に移動し、床屋の予約時間まで猫ヶ丘の猫を訪ねて歩いた。最高気温21.3℃とやや暑かったせいか、猫ヶ丘も盛況とは行かなかったが、冬籠もり明けの三毛ちゃんに会えたので行った甲斐はあった。
まずは1匹目。6:40に百草園をスタートしてから1時間半が経過しており、とっくの昔に心が折れている。
しかし、無慈悲に逃走。ぽんぽんみたいな可愛らしい尻尾が憎いぜ。
雨のあとの気温上昇でソメイヨシノは急速に開花した。多摩地区でも今週末には見ごろを少し過ぎてしまうかも知れない。
猫ヶ丘の1匹目は最近よく見る黒。なかなか懐いてくれないが、慎重にやればアップも行ける子。
数歩前へ進むともう1匹見えた。あれは馴染の人懐っこい三毛ちゃん。
冬の間は家の中で過ごし、春になると出てくる子。今年はすでに2月4日の立春の日に一度会っているが、寒さを避けるという趣旨からすると早すぎたようで、今日ぐらいの気温になればようやく外でもまったりできる。再会できたのが嬉しくてたくさんお尻を撫でたら、シャーと怒られてしまった(動画はこちら)。
散歩と床屋を済ませて帰宅したのは13時すぎ。先日も見かけたキジ白が今日は下段に佇んでいた。
懐いているわけではないので、呼んでも頑なに近寄ってこない。ならばこちらから行くまでよ。
もう会えないことは分かっているのに、つい覗いてしまう黒煙邸の路地。今日は珍しく相方の三毛ちゃんが外に出ていた。
天気のいい日は毎日のように路地に出ていた黒煙ちゃんと違い、大人しい性格のこの子は滅多に現れず、見かけるのは去年5月以来。現在、黒煙邸にはこの子のほかに黒白が暮らしているそうだ。
黒煙ちゃんがいなくなった喪失感は大きいが、この子が逃げずにいてくれたのは嬉しい。いずれ指の匂いを嗅いでくれるかな。