過去の記事で何度か触れたことのある、猫の腎臓病に対して画期的とされる薬剤について。
真に画期的なのはAIMそのものを体外から投与するAIM製剤だが、これは鋭意開発中のようで未だ発表されていない。以下の文章は血中に存在する既存のAIMをIgM五量体から引き離し、その働きを活性化させるアミノ酸を含有する動物用食品、言わば「AIMヘルパー」についての記述だ。
AIMヘルパーを謳うカリカリはすでに販売されていて、一時は紛らわしい商品名に惑わされた人々が殺到し、転売騒ぎにまで発展した。このアミノ酸の効果自体は論文も出ているので、実験結果の範囲内で信頼に足ると思われるが、カリカリというのは嗜好性が強く、老齢で歯が抜けていたり口内炎の猫には食べにくいこともあって、投与の方法としては最適ではないと考えていた。事実、我が家でも試しに1箱買って2匹の猫に与えてみたものの、サチコは匂いだけ嗅いで見向きもしないし、マコちゃんはガツ食いした直後に嘔吐してしまった。どんなに素晴らしい食餌でも、胃袋に収まってくれなければ絵に描いた餅でしかない。
ところがここへ来て、より猫が食べやすい形態のAIMヘルパーが発売された。その名も「CIAO for AIMちゅ~る」。鳴く子も黙る「ちゅ~る」シリーズの降臨だ。これなら気難しい我が家の2匹も舐めてくれるだろうし、しばらく与え続ければ数値の変化が観察できるかも知れない。今のところサチコの健康状態は安定しているので、積極的な治療や食餌療法は考えていないが、普段の食生活を美味しく快適にした上で、さらに血液に良い働きが生じるならそれに越したことはない。商品はすでに手元に用意してあるので、データを取るに相応しい与え方を検討した上で食べさせてみるつもりだ。
今朝の散歩は少し頑張って武蔵溝ノ口~久地を2時間かけて歩いてみた。2駅歩いても6.6kmにしかならないというのは元私鉄の南武線らしいところだが、途中に山越えがあるので体には優しくなく、猫の方もたくさん見かけはしたものの想定したほどではなかった。
新規開拓区間となる溝ノ口付近では、お寺さんの参道に集う猫を発見。朝の日差しを浴びて気持ちよさそうにしていた。
山門の向こうにいたのは鉢割れのサバ白。細かく言えば灰トラ白(blue mackerel tabby and white)というやつだね。
割と大胆なところにいた子たちなので、フレンドリーかなと思ったけどダメだった。せっかくのきれいな毛並み、微妙に全身が撮れていない……。
月曜日の朝は気だるい。人々が動き出すとともに猫の一日は終わりに近づく。
峠に向けて急坂を登っていると、とぼとぼと自宅へ向かう黒と行き会った。
再びお寺さんの猫。日差しが強くて暑くなってきたせいか、今度の猫は日陰だね。
去年4月にも本堂で見かけた子。日陰はあるし水も流れているので、猫にとってお寺はオアシスのようなものだな。
こちらも先月開拓したばかりのとある急坂。地面に佇む若い2匹を皮切りに……、
しかしどれも警戒心が強く、近寄る素振りを見せただけで逃げてしまう。辛うじて高みの2匹だけが持ち堪えたものの、首から下は隠れたまま。なお、地面の2匹のうち三毛だけは先月も会っていた(こちら)。
今朝はちょっと欲張りすぎた感があって、あちこちの猫を訪ね歩くうちに7時を過ぎてしまい、こんな路地にも人通りが多くなってきた。このまま小中学生の登校時間にもなれば、出てくるものも引っ込んでしまうと思って先を急いでいると、行く手に猫の姿が見えてきた。
キジ白の傍らには茶トラ白もいた。ここは数匹の猫が暮らす猫民家。
今朝は気温の上がり方が早く、8時にもならないうちに23℃を超えている。猫は日陰に隠れてしまってよく見えない。
驚いて隠れた二毛について行くと、塀の陰にもう2匹いた。門扉の向こうのはスルーするしかなさそう。
これから日を追うごとに気温が上がって、このような風体のが増えてくる。果たしてこの夏、俺の体は持つのだろうか。