夏の風体を観察しようと機会を窺っていた副都心の猫たちにこういう形で会いに行くとは思っていなかった。今日は故人に花を手向けるため永田町に設けられた記帳所へ赴き、小一時間ほど並んで用向きを済ませたあと、丸ノ内線で新宿に移動して馴染の猫たちを訪ねた。夜勤前なのであまり無茶はできないが、さすがに永田町界隈で猫を見つけ出すのは困難だ。
記帳の列に並んでいる時は日差しがなかったことが幸いしたが、新宿に着いてみるとあいにく雨が降り出していて、路地のあちこちで暮らす猫たちが出歩いている様子はなかった。それでも心当たりの場所を覗いてみると、奥の方でちんまりしているのが見えて、元気にしていることが分かって嬉しい気持ちになった。
横に回り込んでみると、身を低くして警戒モードになり、さらに一歩近寄ったら逃げてしまった。この子は高みで休んでいることが多く(一例)、こんなに低い場所で見かけたのはたぶん初めて。
やっぱり警戒されたか。お互い濡れちゃってるんだから仲良くしようぜ。
地面からこちらを睨め付けるキジ白に遭遇。たまにここで見かける子。
期待に胸を膨らませる茶トラ白と無関心なキジ白のコントラスト。
今日の都心の最高気温は28.5℃とそれなり。日差しがないので高いところで寝ているのもいた。
今日はこれでおしまい。記帳所に赴いて名前を書くのは1989年1月、昭和天皇が崩御して以来のことだった。望むと望まざるとにかかわらず、今回のようなことをきっかけにして、時代は大きく変わっていくものと思う。