天気が崩れる前にと思って昨日は久しぶりに日光を散歩してきた。夕方ごろには低気圧が発達して荒れてくると思っていたが、蓋を開けてみると予想よりも遥かにいい天気で、お昼ごろまでは青空の広がる絶好の行楽日和だった。高原だけあって気温は低く、明け方には氷点下0.6℃まで下がったそうだが、俺が日光駅に降り立ったころにはすでに日が差しており、霜は大方解けて寒さに震えるようなこともまったくなかった。紅葉はほぼ終わりに近かったがまだ多少は色が残っていて、澄んだ空気と強い日差しに最後の煌めきを見せていた。もともとこの翌日(つまり今日)から御蔵島リベンジ猫旅に出る予定だったが、そちらを延期して日光に集中できたのは却って良かったかも知れない。
大宮から新幹線に乗れば自宅から宇都宮までわずか1時間半。JREポイントの特典チケットを使えば2,160ポイント+660円で行けてしまう。2016年には始発のスジで朝の宇都宮市内を猫散歩したこともあり、先日開業したばかりの宇都宮LRTと抱き合わせで見に行くことを考えていたが、栃木県内には子供のころから一度行ってみたかった街があり、今回を逃すともう機会はないと思ってそちらを優先することにした。府中本町を5:29に出発後、大宮から東北新幹線「やまびこ51号」に乗り、宇都宮でさらに日光線に乗り換えて終点の日光に到着したのは7:44。今回は駅前からさらに15分ほどバスに揺られ、街外れの高台から散歩をスタートした。
秋色の日光猫散歩、最初に見かけたのは若い黒。
日光散歩は3年4ヶ月ぶりの三度目だけど、ここまで駅から離れた場所は今回が初めて。会えて嬉しいなあ。
あちらは嬉しくなかったと見えて、植え込みの奥に隠れたまま動かなくなった。
かなり手前で逃げられたけど何とか捕捉。よほどお日様が気持ち良かったのか、体中を舐め回していたようだ。
元の民家に戻るとさらなる遭遇。巡回から戻ったお母さんと、それを迎える子猫。
近寄る素振りを見せると2匹の子猫は縁の下に隠れてしまい、お母さんだけがちょこなんとしてこちらを見つめている。侵入者を警戒する素振りもなく、割と呑気な性格みたいね。
物怖じしない1匹が恐る恐る様子を見に出てきた。生後4ヶ月ぐらいかな。
柿の木の猫家族のあと、せっかく来たことだしと思って日光東照宮に立ち寄り、眠り猫の彫刻などを見学したが、まだ9時すぎだというのに修学旅行の児童生徒や団体観光客で混雑しており、一回りするうちにすっかり気疲れしてしまった。この手のものは生涯で一度見ればそれでいいと満足したものの、時間的にはロスとなり、再び住宅地に入って歩き回っても肝腎の眠っていない猫が見つからない。3年4ヶ月前の記憶を頼りにあっちふらふらこっちふらふらを繰り返し、ようやく次を見つけたのは柿の木から1時間50分後。眠り猫からも1時間近くが経過していた。
とはいえちょっとした偶然で絶望が希望に変わるのが猫散歩。とある砂利の路地に差しかかると、思い思いに寛ぐ猫たちの姿が見えてきた。
これは本当に偶然なんだけどね、俺は以前もここに来たことがあるんだよ。きっと君たちの親戚にも会っているはずなんだ。
……などと説得を試みるも信用してくれない猫たち。今日は紙幅が尽きたので、次回も引き続き路地の猫を紹介していくことにする。なお、記事の掲載順序は基本的に時系列順にしているが、それを頑なに守ると、日光の猫を載せるのは伊豆諸島猫旅(残り1回)と奥多摩猫散歩(残り2回)のあとということになり、いつになるか分からないので初回だけは先に載せた。なので次回はそれらが終わったあとに載せる予定(こちら)。