今日は北風が強かったせいかからっきし。久しぶりに見かけた馴染の灰白も興奮気味で、近寄る間もなくどこかへ走り去ってしまった。調布市内で2年ぶりの白に会えたのはラッキーだったが、こちらもとても警戒心が強く、最終的には車の下の奥深くへ隠れて出てこなくなった。まあ長いことやっているのでこういうこともある。
そんなわけで紙幅に余裕があるので、今日は写真を紹介する前にここ何日かで起きたほっこりエピソードを書く。
今から10年以上も前の2013年1月、今の会社に転職したばかりだった俺は勝どきの事業所へ赴任した。慣れない環境で要求の厳しい業務に当たっていたため精神的にきつく感じることが多く、配置替えを強く要求した結果、2月末に異動となって現在の多摩センターへ配属された。そのたった2ヶ月の赴任期間にも出会いはあって、中でも隅田川沿いの小公園で暮らしていた隅田川1号や、月島川のほとりに常駐していたナナちゃんなど、彼の地の猫たちには精神的にずいぶん助けられた。勝どきには異動後も時々訪ねて行ったが、その後ほどなくしてナナちゃんが消息不明になり、隅田川1号も2016年11月を最後に見なくなった。佃、月島、勝どき、晴海といった中央区の臨海地区はこの10年ほどで景観が一変し、タワーマンションが林立する近未来都市のようになっており、そういうものに惹かれない俺はまったく足が向かなくなった。
それから何年も経った去年6月、隅田川1号やそのお友達の消息を知るという人からメールが届いた。それによると隅田川1号は俺が最後に会ってから間もない2017年、面倒を見ていた人に引き取られてますます可愛がられ、去年1月に死去したとのこと。また同じ小公園で暮らしていた黒(というかブラックスモーク)と黒白も、メールをくれた人自身が自宅へ迎え入れて手厚く養育し、黒は2019年4月、黒白は去年5月にやはり死去したと書かれていた。このメールに対して俺はすぐに返信したものの反応がなく、去年の年末になってGmailのセキュリティが強化されたと知り、猫サーバの設定を見直して再送してみたところ今度はすぐに返信があった。去年5月に息を引き取った黒白は何と25歳という超高齢だったそうだ。リンク先の動画には歩くことも覚束なくなった晩年、シリンジで給餌される姿などが映っていて、最後までとても大切にされていたことが伝わってきた。その人がどうやってここへたどり着いたのか分からないが、こうして連絡がもらえるのは猫ブログ冥利に尽きる。とても嬉しく、そしてほんのり悲しい正月の出来ごとだった。
なお、今日の猫は下記の通り。
こちらは去年3月以来の灰白。相方のクリームにも会いたかったが、風が強すぎてどうせ無理だから探しもしなかった。
もう1匹は西向きの庭でお昼寝中。2020年12月、2021年12月と来て、それ以降は見かけなかったのでもう会えないと思ってた。
2年以上見てなかったからうろ覚えだけど、確かこの子はブルーアイだったような。
しかし接近は許さない。警戒心が強かったことだけは覚えているよ……。