猫を訪ねて日台ハシゴ旅7(瑞芳〜七堵)


新北市の猫

 今日は絶好の行楽日和だったようだが、俺は休日の行楽地には近寄らないと固く心に誓っているので、食糧の買い出しとサチコの散歩に出た以外は部屋に閉じこもって過ごした。サチコを散歩に連れ出すのは去年の10月中旬以来で、この半年は運動らしい運動をまったくしていなかったので、体力の衰えがどれだけ進んでいるか不安だった。姿勢のバランスを崩すと下肢で踏ん張ることができず、腰を抜かしたように転がってしまう場面にもしばしば遭遇した。しかし実際に台車に乗せて外へ出てみると、そこら一帯を自分の縄張りと認識しているのか、自分から降りてあちこち嗅いで回っていたので少し安心した。武蔵やクロエさんに会ってもガン無視していたのは笑ってしまったが、植物には興味があるようなのでイネ科の草の成長も待ち遠しい。家の中には老猫の興味を引くようなものはないし、今さらおもちゃなどには見向きもしないので、自発的に動いてもらうとなると、季節が穏やかな今のうちに散歩するしかない。適度な運動はスムーズな排泄にも必要なことだと思うので、暑くなる前にできるだけ外へ連れて行くようにしなくては。
 ……というわけで引きこもりだった今日の記事は四国・台湾猫旅の連載7回目。前回に続いて瑞芳散歩で見かけた猫から紹介していく。そろそろ次へ向かう電車の時間が近づいていて、最後に会いたいと思っていた猫の多くに会えないままで終わりそうだが、現役メンバーの可愛らしさが淋しさを紛らわせてくれる。
新北市の猫

 定点の達玄宮前に黒猫が3匹と犬。犬といえば去年の猫旅で蘭嶼を散歩している時に怖い目に遭ったが、瑞芳ぐらい都会だと紳士的なのが多いのであまり心配はない。むしろ優しく構うと懐かれてしまって振り切るのに困るほどだ。
新北市の猫

 その点、猫はいくら優しく振る舞っても、不審者には冷淡だからさっぱりしている。
新北市の猫

新北市の猫

 親子か兄弟と思しき真っ黒トリオはこちらを見つめて固まっている。
新北市の猫

 もう時間がないので人懐っこいキジトラ2匹は諦めた。あの子たちのことを知っているならお元気でって伝えておいて。
新北市の猫

 自分の庭みたいに思っていた達玄宮の猫路地。後ろを振り返りそうになりつつも、きりがないからと我慢して駅へ向かっていると、午後の巡回と思しきキジトラに行き会った。
新北市の猫

 ああ、呼び止めてごめんね。人違いだったみたい。
新北市の猫

 やんちゃ坊主みたいな顔つきのキジトラ。この子はこの子で懐きそうだけど、あいにく先を急がなければならん。
新北市の猫

 とある小吃屋の前で黒が背中を温めていた。
新北市の猫

 このころ気温は17.4℃と穏やかで、昨夜遅くに台湾入りしてから20℃すら超えていない。悪天候に見舞われることの多い台湾北東部でこの天気は本当にラッキーだった。
新北市の猫

 ラッキーついでに駅前の茶渦ファミリーの拠点も覗いてみたがもぬけの殻。ポケトークを使って近所の人に消息を尋ねてみようかとも思ったが、聞いたところで俺はもう行かなければならないし、次はないのだから意味がないと思ってやめておいた。せめて子孫が元気にしていればいいんだけれども。
新北市の猫

 店先の黒に指でお別れしたあと、瑞芳15:39発の区間車に乗り七堵へ向かう。もしこの日が雨だった場合に備えて、旅の最終日にも来られるように旅程を組んでいたが、これ以上ないほどのいい天気だったのでその必要はなくなった。俺にとって瑞芳はそうしなければならないくらい大切な場所だった。
新北市の猫

 七堵という地名を日本語読みすると「しちと」だそうだが、俺は最初の渡台から中国語でQīdǔ(チードゥ)と読んでいる。堵という字は土塀を意味するそうで、日本では漢字検定準1級で出てくるレベルだが、安堵という熟語を知っていればどうということのない字だ。付近には八堵や五堵という駅もあり、地名としては六堵というのもあるので、古い時代に戦場にでもなっていたのかも知れない。現在は七堵調車場と称する巨大な操車場や鉄道工場が建ち並び、駅の表側と裏側が幾条もの線路で分断されている様はさながら昔の大宮駅のようだ。
 この日は瑞芳から300km離れた嘉義に宿を取っていて、七堵の5駅先の南港から高鉄(新幹線)に乗ることにしている。ビジネスホテルだからチェックイン時間を気兼ねする必要もなく、日没までの時間を有効に使うべく七堵で猫を探すことにしたのである。ここに特別な思い出があるわけではなく、そもそも最初に訪れたのは2017年1月、スマホのトラブルと悪天候で散歩予定地の基隆を飛ばすことになり、余った時間を潰すために40分だけ歩き回った場所だ。二度目の2018年11月は列車の遅延で乗り換えに失敗し、後続列車が来るまで50分だけ散歩した。どちらも情けない理由だったが短い散歩でも猫はいたので、今回は今までで最も長い60分を確保したという次第。やや日の傾いた路地には果たして茶色い猫影が見え隠れしている。
基隆市の猫

基隆市の猫

 警戒して廃屋の敷地に引っ込んでしまった。濃ゆい毛色の茶トラだね。
基隆市の猫

 背後に気配を感じて振り向くと、猫がこそこそと路地を横断していた。
基隆市の猫

 反応がフレンドリー! いい子だね、おいでー。
基隆市の猫

基隆市の猫

 シャイな性格なのでお触りはNGとのこと。キジ色の渦巻き模様に覚えがあって、帰国してから調べたら2018年11月にもこの路地で会った子だった。元気な姿を現地で祝福したかったぜ。
基隆市の猫

 一方こちらの2匹は西日に当たってお昼寝中。
基隆市の猫

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「ん?」
基隆市の猫

 寝ぼけ顔の黒白と霜降りのコンビ。念のため呼んでみたけど動かなかった。
基隆市の猫

 駅前のスクーター置き場で猫発見。台湾らしい猫写真というのはこういうのを言うのかもなあ。
基隆市の猫

基隆市の猫

 ここは基隆市七堵区。北部の猫は君が最後だね。
基隆市の猫

 実質40分の七堵散歩で見かけた猫は以上。南港17:35発の高鉄に乗り、嘉義には1時間40分で着くのだからさすがに速いが、残念なことに台湾の新幹線は日本以上に在来線から離れている駅が多く、ここ高鉄の嘉義駅も在来線の嘉義駅まで直線距離で12km、快速運転のBRTで35分かかるという不便な立地だ。鉄道同士の乗り換えならまだしも、BRT(要するにバス)というだけで気が重いし、定員が少ないので座ることもままならないが、そうした不便を慮ってか、嘉義市では高鉄の利用者に対してBRTの運賃を無料にする措置を取っている。しかしそもそも台湾の公共交通機関の運賃は激安で、高鉄の嘉義から在来線の嘉義まで乗っても48元(約225円)に過ぎないから慰めにもならないし、乗務員との会話が生じると面倒なので普通に払って乗った。そんなことよりも、このブログでも何度か書いたことだが、同じ名称の新在の駅が遠く離れているのは優良誤認チックで現実を知った時のがっかり感が半端ない。日本のように新函館北斗はやりすぎとしても、せめて新嘉義とか高鐵嘉義ぐらいにしてくれればいいのに、台湾ってそういうところが原理主義的なんだよなあ(続く)。
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