海外旅行中に怪我したり病気に罹ってべらぼうな医療費を払う羽目になったという話はよく聞く。クレジットカードに付帯する旅行保険だけでは心許ないので、俺も台湾猫旅の時は単体の海外旅行保険に加入しているが、幸いなことにこの10年、保険金を請求するような場面には一度も遭遇しなかった。ちなみに台湾には全民健康保險という日本の健康保険に似た制度があって、台湾人はもちろん外国人であっても在留期間など一定の条件を満たす場合は加入の義務を負う。もちろん一見の旅行者には加入資格がないので全額自費となり、入院や手術となれば軽く百万単位のお金がかかることになる。
今回のマコちゃんの医療費は覚悟していたほどではないとはいえ、3割負担の保険診療や高額療養費制度に慣れ切った感覚からすれば目の覚めるような金額になっている。例えば今回の選択肢の一つだった放射線治療の場合、最大で160万円ほどかかるとのことで、「念のため」とか「あれを試してダメならこれ」などと悠長に切り分けしていたら、医薬品、検査、処置などなど麻雀で裏ドラが乗るように費用が積み上がっていく。保険診療が竹刀で打ち合う剣道の試合だとすれば、自費診療は刀で斬り合う真剣勝負のようなもの。取るべき道を誤ればダメージが大きく、病院の扉を開ける瞬間から心構えも緊張感も違っている。さすがにそれでは怖すぎるので、人間用でも猫用でも、例えば「骨折パック」とか「心室中隔欠損症パック」のような包括料金の設定があればいいのにと思う。なお、マコちゃんの治療記録は費用も含めて近いうちに専用ページを設けて公開する予定。散歩をやめてもそちらは更新を続ける。
一昨日の夜勤を休みにしてもらった代わりに今日から3回連続6日間の夜勤となって今日がその初日。次の休みもマコちゃんの通院なので、できるだけ体力をセーブしておきたいとは思うものの、28.4℃となるとそうそう見つからず、それなりに距離を自転車で走って何とか5匹の猫に遭遇した。1匹目は日陰で休む茶トラ白。
猫が隠れているのは太陽熱温水器と称する装置で、縦に並んでいるパイプの外側はガラス管、内側は銅管の二重構造になっており、中は真空なので外気温に依存することなく太陽光エネルギーを熱に変換できるのだそう。つまり猫は真空のパイプで太陽光から遮られており、真空の熱伝導はほぼゼロであることから、あそこはほかの日陰よりも余計に涼しいという理屈になるのかしら。猫って物理が分かっているような行動をするけど、時々コケるからなー。
ちなみにこいつは寒い1月にもここにいたけどな。
去年4月中旬以来の1年2ヶ月ぶり。たいてい車の上で寝ている子。
呼んでも出てこないキジトラを諦めて先へ進もうとしたところ、草むらにもう1匹いることに気づいた。あれもキジトラっぽいけど、さっきのとはちょっと違うね。
前回見かけた去年10月とあまり変わらない出で立ち。かなり毛量の多い体質のようだけど、それなりに梳いてもらっているらしく毛玉もできていない。時々くたびれているので野良かと思っていた。
最後の猫もキジトラ。暑いので知り合いに頼りっ放しだったなー。
一昨日の散歩でメインのレンズが壊れたので、今日は予備のsmc PENTAX-DA 18-250mmF3.5-6.3ED AL[IF]という古いレンズを引っ張り出した。この手の高倍率ズームレンズはラインナップが少なく、とりわけ影の薄いPENTAXのKマウントはサードパーティー製品を含めすべて生産終了になってしまった。レンズ構成上どうしても暗くなるので、それでなくとも弱いとされるPENTAXのオートフォーカス性能を引き出せず、「解像感が悪い」などと評価されてあまり売れなかったのかも知れない。光線状態によってTTL位相差検出式(ファインダー)とコントラスト検出式(ライブビュー)をうまく使い分ければ、よりジャスピン率が上がってしっかり写るんだけどなあ。