早朝の散歩は涼しくて快適という前提だったが、蓋を開けてみればそんな甘っちょろいものではなく、日中と比べても15分で死ぬか30分で死ぬかぐらいの違いでしかなかった。そもそも天気が良すぎて日差しがきつく、7時の時点でほぼ30℃、最高気温は38.0℃というから快適なわけがない。自転車でも汗だくなことに変わりはなく、職場に着いて同僚が最初に発した言葉は「わっ、なるみさんは会うたびに焼けていくねー」だった。俺ぐらいの年齢だとゴルフ焼けのように思われることも多いが、これは完全なる猫焼け。日焼け止めをする習慣もないのでいい感じに仕上がっている。
今日から5日間続く日勤の最初の訪問先に選んだのは、俺にとって伝統的猫散歩コースである日野~甲州街道。モノレールで多摩センターに出られることから、以前は日勤前にも立ち寄れる猫だくさんのコースとして重宝していたが、最近はご多分に漏れず生息数が減ってきており、加えて夜勤前の散歩では、その少ない猫に会うこともなかなか叶わなくなっていた。
このコースで象徴的な光景といえば寝坊助四天王、築堤を行く電車、オートフォーカス迷う君など様々だが、オートフォーカス君が里親を探していることは先日の記事に書いた通りで、ねぐらの猫ボックスなどもきれいに片付けられており、相方の三毛なども含めて今は1匹の猫もいなくなったようだ。
そういうわけで、去年9月からご無沙汰だった寝坊助四天王に会えたのは運が良かった。
コンクリートの段差にもたれて休んでいたキジ白。表情が柔らかいのは友好の証?
寝坊助四天王はもともと3匹構成で寝坊助三羽烏と呼んでいたが、ある時キジ白が1匹多いことに気づいて称号が四天王に変わった。家の人と話した時も「面倒を見ているのは3匹」と言っており、その3匹がどれなのか分からないまま少しずつメンバーが減って、今はこの子が一匹狼となってねぐらを守っている。
この子は6月上旬にも会ったばかりのキジ霜降り。しかし最近はこの辺りの猫も生息数を減らしており、霜降りの遺伝子が途絶えるのもそう遠いことではないと思われる。
日なたと日陰の境目に佇む黒発見。場所といい毛色といい、撮影しにくくて痺れるぜ。
でも会えたことには深く感謝。鼻の下の小さな白ポチが目印のこの子は、築堤の下で何度もモデルになってもらった(一例)。数年前までは産後と思しき姿も見かけており、この辺りでは今も彼女の子供たちが活躍しているはずだ。
白ポチの黒がアパートの敷地にいたので、電車と一緒にカメラに収まったのはまた別の猫。
ちょっと赤茶けた感じのキジトラ。先日、三宅島で見かけたようなチョコレートタビーと混同しやすいが、この子は尻尾の先や足の裏が真っ黒なので、b遺伝子由来のチョコレートではないと分かる。
一心不乱に嗅いでいる。ここにおしっこしていく犬がいるのだろうな。
子猫のころはカメラにも動じなかったけど、今は嫌がるようになってしまい、お澄まし写真を撮るのはかなりムズカシイ。
あなたね、こんな朝早くから隠れてばかりいて、これから夕方までいったいどうするんですか。
残りの写真は築堤下でぼちぼち。こっちと向こうを行き来するたびに猫の往来を目にするが、すでに汗でずぶ濡れになっており、深追いする気にはなれなかった。
しゃがむのも慎重にしないと、またズボンが縫い目から裂けてえらいことになるからね。
今日の猫はすべて日野駅から600m程度の範囲であり、かつて猫の巣窟だった片鱗を窺わせるが、どういうわけか仮の名前を付けた子は1匹もいなかった。なので基本的に今後訪れる機会はなくなると思うが、初めて訪れた2012年春に見かけた猫がまだ存命していることなどもあり(こちら)、気紛れを起こして会いに行くことはあるかも知れない。