今年の冬は寒気の入りも早いが乾燥するのも早く、体中が痒くて仕方がない。我慢できない時はスキンミルクを使ったりもするが、全身に塗りたくるとあっという間になくなって、お金もかかるし面倒くさくてやってらんない。そんなわけで、今まで石油ファンヒーターと加湿器の組み合わせだった冬の暖房を、反射式ストーブとやかんに変更することにした。そもそもどうせ石油を燃やすなら、その熱で一緒にお湯を沸かした方が合理的で節約になるに決まっている。電気代をかけて加湿器を目一杯動かしても、部屋の湿度は50%にもならないが、ストーブの上にやかんを置いておけば、すぐにメガネが曇るぐらいの湿度になる。そうでもしないと、あまりにも痒くて入眠に支障が出るほどになっている。
それはさておき、今日は昨日に続いて南武線猫行脚の最終回。西国立~立川の後半を紹介する。
前回最後に載せた5匹の猫に会ったのは立川勤務時代、時々お昼ご飯を食べに行っていた公園の近く。当時はそこでお握りなどを食べたあと、国立方面に向けて散歩することが多く、付近には顔見知りの猫も何匹かいる。この日はその中でも印象に残っている2匹の猫に会うため、市境を越えてやって来た。
たまに様子を見に来ることはあっても空振りのことが多く、あまり期待はしていなかったが、運のいいことに片割れのクリーム猫が庇に出ていた。
敷地の中から黒白が様子を窺っていた。会いたかったもう1匹の猫(二等兵)かと思ったけど、鉢割れが違っているね。
この家の道路向かいは広い駐車場だったが、いくつにも分筆して、今は狭っ苦しい狭小住宅が建築中だ。猫行脚の最終回に日曜日を選んだのはここの工事が休工日で、猫たちが出てくることを期待していたからなんだが、あいにくこの日も二等兵には会えずじまい。
再び立川市内へ戻ってきた。踏切を渡って小料理「だめさ」の猫ロードに差しかかると、コインパーキングの隅に猫発見。
日に当たっていたのはキジ白2号。とても機嫌が悪いような顔をしているけど、こいつはもともとこういう顔。
お店の前ではJTKがお昼寝中。おかみさんがご飯の皿を満たしてくれるまで、気長に待つつもりらしい。
時々チェックしているコの字型の路地に入ると、塀の上にキジトラが座っていた。
耳曲がりのキジトラだった。こいつはこの日の散歩の最初に会った、シナモン君のお友達。要するに、ものすごく遠回りして最初の地点に戻ってきたということ。
同じ路地にもう1匹。微妙に日陰に入っているので分かりにくいかな。
ミルクコーヒー色の長毛は記憶にある。君は去年10月に会った子猫だね(こちらの写真の奥左側)。しばらく見ないうちに立派になったなあ。
散歩はいよいよ終盤に入り、かつての七三ファミリーの縄張りへとやってきた。残念ながら母や爺さんの姿はなく、瓶の上で寛いでいたのは未亡人の婆さんのみ。ここは俺の猫散歩の原点とも言える場所だが、今は猫の姿を見かけることはほとんどない。
チョビ1号は落ち着きがないから、待っていればどこかしらへ移動する。その辺を一回りして数分後に戻ってきたら、案の定日なたへ移動していた。
この日はラブホ1号も出ていた。相変わらず調子が悪そうだけど、10月に会った時よりは多少改善したようにも見える。何とか頑張れ。
4時間に渡る長い散歩の最後は三毛婆さんの住む床屋に立ち寄った。もともと廃墟然とした建物に囲まれていた床屋だったが、いつの間にかそれらがすべて取り払われ、だだっ広い更地になっていた。こんなんでは猫なんかいなくなっちゃったかと思ったら、ちゃっかり階段のところに座っていた。
タイミング良く、一仕事終えた店の主人が出てきたので、挨拶して敷地内へ突入。この子も何度も会っている子だけど、懐いている人と一緒だと態度がまるで違う。こんなにフレンドリーな婆さんは初めてだ。
周囲の建物を取り壊す際、猫の母子が住み着いているのが見つかって、何匹かは猫好きの解体業者が引き取って行ったのだそうだ。残念ながら母猫は未だもらい手が決まらず、こうしてご飯をねだりに来るらしい。
南武線全線踏破の猫探しはこれでおしまい。最後に集計データを紹介すると、南武線(南武支線を含む)の路線長39.6kmに対して歩いた距離は258.2km。東海道だと日本橋から浜松ぐらいに相当する。猫の方は5,000匹ぐらい見つけるつもりで張り切っていたが(嘘)、実際に見つけられたのは275匹。ならすと約939mに1匹の割合で遭遇していることになり、結局普段の散歩と同じような遭遇率に収斂している。真夏を挟んでいたので、その期間は猫的にも俺の体力的にもきつかったが、今ぐらいの季節ならもっと多くの猫たちに会えるはずだ。
南武線が終わったので次はどこにしようと考えることもあるが、始めてしまうと結構きつい部分もあって、今後のことはまだ決めていない。行きやすさからも路線長からも青梅線だろうなーとは思うが、御嶽~奥多摩の急峻な地形と猫密度の低さを考えると、あまり積極的になれない。
俺の行動の大部分は気分によって支配されているので、その気になったらある日突然始めるかも知れないけど。