台灣貓散步(1)


花蓮市の猫

 22日から2泊3日のスケジュールで台湾猫散歩に出かけてきた。12月を選んだのは、何となく天気が良さそうな気がしたからだが、現地の人に聞いたら、台湾の冬は雨の季節なのだそうだ。そう言われてみれば、冬場の東京が好天続きなのは、大陸からの雲を山脈が遮ってくれるからであって、四方が海の台湾には当てはまらない。実際の天気は初日が曇りで、あとは曇り時々晴れといった感じ。天気に関しては運が良かったようだ。
 猫の方は、初日は寒くて風が強く、芳しくない結果に終わった。2日目は割とたくさんの猫に会えたが、偏頭痛がひどくなってしまって、せっかく行った猴硐の猫村でしばらく動けなくなり、そのあと行く予定だった十分も飛ばすことになった。3日目は天気も体調も良く、全部で200枚にもなった写真の半数以上はこの日に撮影した。
 台湾の街なかを歩いていて、最も目につく動物は犬だった。日本ではほとんど見ることのなくなった野良犬がたくさんいて、道路のまん中で寝そべっていたりする。体格の大きなのが多いが性格は穏やかで、吠えたりするのは皆無だった。ただ、犬は物陰に隠れて過ごしたりはしないから目につくが、実際に生息数が最も多いのは、恐らく猫だと思う。穏やかな天気になった2日目以降は、どこへ行っても夥しい数の猫を見かけた。
 200枚の写真をどう区切るかまだ決まらないが、たぶん8回ぐらいに分けて載せることになると思う。初回の今日は、花蓮空港から宿泊先の民宿までの間に会った猫たちを紹介する。
 22日は羽田から7:20発の中華航空に乗り、台北の松山空港に着いたのは現地時刻の10時すぎ(台湾はUTC+8)。空港内で両替したり、悠遊カード(台湾版Suica)を買ったりしたあと、復興航空の国内線(GE013便)に乗り換えて、花蓮空港に着いたのは12時半すぎだった。雨が降りそうな雲行きで気温も低く、おまけに風まで強くて、猫を探すには不利な天気だ。もし雨が降ってきたら、タクシーを止めるか、あちこちに点在するコンビニで傘を買えばいいと思っていたので、予定通り、宿まで15kmほどの道のりを歩くことにした。
 あらかじめGoogleマップを印刷してあったが、大雑把すぎてあまり役に立たない。台湾用のWiFiルータをレンタルしてあったので、iPhoneのGPS機能も併用したが、WiFiだと現在位置が正確に出てくれない。世界広しといえども、大幹線道路から名もない赤道あかみちに至るまで、きめ細かな地図を誰もが簡単に手に入れられる国は、日本だけではないかと思うがどうか。Google以上に詳細な台湾地図はついに見つけられなかった。
 前置きが長くなってしまった。海外初となる1匹目の猫を発見したのは、花蓮空港を出てから1時間20分後。街はずれの工場地帯の駐車場に佇んでいた。
花蓮市の猫

 很高興認識你! 初めまして! 日本から来た猫好きの者ですよ。
花蓮市の猫

 しかし、記念すべき1匹目はすっ飛んで逃亡。このあと花蓮駅に寄って、翌日乗る予定の自強号(特急列車)の切符を発券してもらったが、この間にも3匹ほど逃げられていて、何だか不安になりつつ散歩続行。次の猫を見つけたのは15時半近くで、スタートから2時間半以上経っていた。
花蓮市の猫

花蓮市の猫

 家の前の道端にもいた。
花蓮市の猫

花蓮市の猫

 台湾の街なかを歩いていて気づいたのは、車とスクーターがやたら多くて、どこも洪水のように走り回っていること。それと、路上駐車や露店が多くて、歩道が歩道として機能していないこと。だから、道端で猫を見つけても、落ち着いて写真を撮ることが難しい。たぶん猫たちも、同じ理由で日中はあまり出歩かないのではないかと思った。
 廃墟となったアパートらしき建物から、こちらを窺っているのが2匹。
花蓮市の猫

 毛色が微妙だけど、右側のは二毛だね。
花蓮市の猫

 野良犬はあちこちでうようよしているけど、猫はこんな感じで路地の奥に引っ込んでいる。
花蓮市の猫

花蓮市の猫

 小柄なカラーポイント猫。もう少しアップで撮りたいなーと思って、一歩踏み出したら、瓦礫の山の向こうに隠れてしまった。
花蓮市の猫

 しばらくすると、様子を見に出てくる。これを3回ほど繰り返して諦めた。台湾語や台湾華語で誰何されたら困っちゃうからな。
花蓮市の猫

花蓮市の猫

 空き地でキジトラ発見。この国のキジトラは、赤茶けていたり薄い色調なのが多い。
花蓮市の猫

 曇って寒かったせいか、芳しくない結果のまま宿に到着。台湾の旅館や民宿は、食事がつかなかったり、ついても朝食だけのところが多い。この国では夕食は外食が基本だそうで、夜市はどこも大賑わいだ。俺もその辺で何か食べようと思って外に出ると、道端に猫が座って道行く人を眺めていた。
花蓮市の猫

花蓮市の猫

 夕食は自由街の「北港羊肉大王」というお店で食べた。筆談やiPhoneの翻訳機で用は足せるが、食卓で陽気に話す人々の輪に入れないというのは孤独なものだ。お店のおばちゃんがメニューを指して「ラー! ラー!」と連呼するので、何かと思ってよく聞くと、これは辛い(辣味)けど大丈夫かと確認してくれているのだった。そんな親切に触れてむしろ孤独を感じるのは、初めての海外で迎える最初の夜だったからかも知れない。食事を終えて店を出るとトラックの上に乗っかっているのがいた。
花蓮市の猫

 暗くて分かりにくいけど、この子は三毛。道行く人々に写真を撮られたり撫でられたりしていた。
花蓮市の猫

 歩道のプランターで遊ぶ猫もいた。
花蓮市の猫

 暗くてほとんど写真は撮れなかったけど、夜の花蓮市街にはたくさんの猫が出ていた。天気さえ良ければ、明日はきっとたくさんの猫に会えるだろうと期待して、この日は早めに寝た。台湾の夜は想像していたより寒く、布団も薄くて風邪を引きそうだったので、エアコンを入れようとしてリモコンを手に取ったら、暖房モードがないことに驚愕した。熱帯地方のエアコンってそういうものなんだろうか……。
花蓮市の猫

 ……そして一夜明けた23日。上の写真と同じ場所に行ってみると、やっぱりいた。
花蓮市の猫

花蓮市の猫

 車の上にも1匹。
花蓮市の猫

 写真を撮っていたら、家の人が出て来てご飯タイムが始まった。俺にも話しかけてきたけど、顔つきから何らかのフレンドリーな台詞であろうことしか分からない。最後に謝謝と挨拶して花蓮駅に向った。
花蓮市の猫

 最後のこの子は昨夜も会った子。続きはまた後日
花蓮市の猫

にほんブログ村 猫ブログ 外猫へ

関連記事一覧

  1. 日野市の猫
  2. 国分寺市の猫
  3. 川崎市の猫
  4. 立川市の猫
  5. 八王子市の猫
  6. 立川市の猫

お知らせ

▶このブログは日本語で記述されています。メインメニューから他の言語を表示することもできますが、Google翻訳を使用しており正確性は保証されません。這個部落格以日文撰寫。從主菜單中可以查看其他幾種語言。這些語言由Google翻譯、不保證準確性。This blog is written in Japanese. Several other languages can be viewed from the main menu below. These are translated by "Google Translate" and accuracy is not guaranteed.

▶ブログ内のコンテンツは、クリエイティブ・コモンズ国際ライセンスの下に提供されています。非営利・著作者明示・不改変の条件に従う限り、自由にご利用いただけます。AI学習用のWebクローラーはすべて拒否しています。本著作係採用創用CC國際授權條款授權。這台伺服器拒絕所有用於AI訓練的網路爬蟲。This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License. This server denies all AI training web crawlers.

Creative Commons License

ブログ内検索

タグクラウド

最近の記事

  1. 日野市の猫
  2. 立川市の猫
  3. 府中市の猫
  4. 府中市の猫

    2024.10.13

    16年目の出世
  5. 八王子市の猫

    2024.9.30

    祠の赤い花
  6. 川崎市の猫

    2024.9.29

    猫寺の朝
  7. 大船渡市の猫
  8. 相模原市の猫

アーカイブ

日月出没

PAGE TOP
一日一猫の更新情報を受け取りますか? 受け取る 結構です