10年ぶりぐらいでサチコが布団の上におしっこを漏らした。猫の尿はとても臭いが強くて、いくら洗っても消えないので、布団や衣類にやられたら、もう二度と使えない。サチコは水をたくさん飲む子なので、多少は希釈されて、臭いも弱いのではないかと期待したりもしたが、甘かった。最初はそうでもなかったが、時間の経過とともに臭いが強くなって、最後は家の中に置いておくことすらできなくなった。いちばんいい掛布団だったのになあ……。
サチコが我が家の庭に迷い込んできたのは2003年の夏。生後2~3ヶ月だったのが、成長とともに布団の上でスプレーするようになり、買っても買ってもダメにされるので、夫婦揃って困り果てたものだった。最終的には去勢して収まったが、それまでの数ヶ月間で捨てた布団は10枚以上になった。
あの時の放尿は、性成熟という明確な理由があったが、今回のは理由が分からない。痴呆が入ってきているのだとしても、尿漏れというレベルではなく、全開でぶちまけるには、11歳6ヶ月という年齢は少し早いのではないだろうか。
今日の勤務は夜勤。出勤前の散歩コースは西国立から立川にしたが、天気が良くなくてモチベーションは下がり気味。そろそろ冬型の安定した気圧配置も終わりに近づいているようだ。
家を出てすぐ、駅前再開発に伴い車両通行止めとなっている路地の先から、1匹の猫が現れた。
巡回帰りのシャム混1号だった。工事が佳境に入り、縄張りが日々変化していくので、チェックに余念がないようだ。
この細い路地は歩行者用の迂回路となって、猫たちにとっても落ち着かない日々が続いている。
西国立から始めた散歩はあまり振るわず、顔見知りにはほとんど会えなかった。
この辺りにとても人懐っこいキジトラが1匹いたのは覚えているけど、こいつだったかどうか……。
離れた場所にもかかわらず、敷地の奥へ逃走を図ったため、隣の路地に回って出てくるのを待った結果、こういう写真になった。
最後に見かけたのは、二等兵の相方のクリーム猫。猫たちの憩いの場となっていた広い駐車場には家が建ち、目下分譲中になっているが、まだ買い手がつかないようだ。