今日の引っ越し準備はちょびっとだけ。巨大仏壇を2階から1階に下ろして精根尽き果てた。
猫関係業務は朝のうちに駅の北口を一回りしてきた。この街に住むのも残すところ10日となり、今までお世話になった猫たちに離任の挨拶をしなければならない。北口の次は南口もあるので、天気に恵まれているうちに行っておくことにしたのだった。
家を出たのは朝の散歩としてはやや遅い7:40。最初の猫には10分ほどで遭遇した。
この辺りで時々見かける人懐っこいサビ猫。いつもの拠点から少し離れた駐車場で日なたぼっこしていた。この子に会う時はいつも時間がなくて、あんまり濃密に遊べなかったのが心残りだ。
この子は普通に逃げる子。さっきのサビとは性格がまったく違う。
「怒られちゃうかな。なるべく散らかさないようにしているんだけどな」
逃げ切らずにこちらを見つめる黒。あいにく美味しいものは持っていないんだよ。
逃げるついでに水たまりの水を飲んで、車の下に潜ってしまった。俺は霜降りにはあまりモテない。
霜降りの次は渦巻き。この辺りは毛色のバリエーションが豊富だな。
定点の児童公園に着いたのは8時半。いつものメンバーがまったり中。
室外機の上にいたサバ白1号は、いつの間にか地面に下りていた。
日に当たって気持ち良さそう。桜の季節になったらまた来るから、それまで元気でな。
君たちにはとても助けられたよ。暑い日も寒い日も、朝も夕方も、たいてい誰かがいてくれたからね。今後もたまには来ると思うので、一つよろしく頼むよ。
「まさかお前は手ぶらでそれを言いに来たわけじゃないだろうな」
……盛況な北口散歩はまだまだ続く。