今日は仕事帰りに所用があって志木に寄ってから帰ってきた。夜勤明けの身にはやや重めの用向きではあったが、和光の職場から近いのと、ネクタイを締める程度の服装で行く必要があったので、明日から休みとなる今朝を選んだ。
いかなる用向きであっても、時間に余裕がある限り、ついでにそこで猫を探すのが俺の使命だ。以前CEとして埼玉県全域を回っていたので、志木には何度も来たことがあるが、電車で来るのも猫関係業務で歩くのも今日が初めて。駅から1.2kmほど離れた訪問先まで、細い路地を選んで回り道してみたが、思ったようには見つからない。そうこうしているうちに目的地に着いてしまって、目指す民家のドアチャイムを探していたら、足元を1匹の猫が駆け抜けて行った。図らずも訪問先の路地は猫路地なのだった。
見てしまった以上、撫でるなり写真を撮るなりしないと収まりがつかない。ドアチャイムを押すのは後回しにして、その辺をうろうろしていると、奥の方で日に当たる黒白を見つけた。たぶんあの猫ではないだろうけれども。
ちょこんと座って、小声でにゃあとご挨拶。お年を召しているようだね。
最接近を試みたが、大きなレンズが怖かったらしく、1秒ほどしかもたなかった。びっくりさせてごめんよ。
本来の用事を済ませたあとは朝霞台駅まで歩いてみた。紙の地図を用意していなかったため、スマホの地図アプリとにらめっこしながら、30分ほど歩いてようやく1匹見つけた。
……しかし、こうなった。首輪をしているからといって、人懐っこいとは限らない。見た目で判別できる方法ってあるんだろうか。
抜き足差し足で近寄って、何とかアップ撮影に成功。立ち入り許可をもらうため、草むしり中の地主と思しき夫婦に挨拶したら、「あの野郎いつもウンコばかりしやがって」などと毒づいていたが、最後に旦那さんにお礼を言って写真を見せると、「可愛く撮れたじゃねえか」と笑っていた。どうも奥さんに内緒で面倒を見ているらしかった。
天気は下り坂で雲が増えたせいか、子猫のあとも猫影は薄かった。朝霞台駅の近くまで来て、辛うじて1匹発見。
こちらの素性を見極めようとしている顔つき。すなわち、(1)このニンゲンは敵である。(2)このニンゲンは味方で、しかも美味しいものを持っている。(3)このニンゲン自身が美味しいものである。
しかし興味はあるようで、少し離れると、擁壁の上に登って観察モードに入った。
緊張を伴う用事と猫散歩とで、いつもと少し違う疲れを感じて地元に戻ったのは13時すぎ。自転車でトラ子パーキングの前を通りかかると、道路向かいの物置の上にキジ白がいた。
駅から自宅までの間にはたくさんの猫が暮らしているが、自転車で通ることが多くて、なかなかつぶさに探す機会がない。いずれ時間をかけて歩いてみる。