「○年越し」という言葉は実に曖昧で、恐らく暦年をいくつ経過したかで数えるのが正しいんだろうが、俺は年越しを何回したかで数えていて、実際そういう使用例も多い。例えば2011年から2013年まで誰かを好きだったとすると、前者で数えれば三年越しの恋、後者は二年越しの恋となり、有難味がやや変わる。また前者の場合は理屈上一年越しというのが存在しないことになる。しかし存在しないはずの一年越しもちゃんと使用例があり、未だにどちらが正しいのか答えが出せず大変困っている。
何でそのようなどうでもいいことに悩むのかというと、今日の檜原猫散歩が俺の中で二年越しなのに対し、ネットの用例集を見たら三年越しの方が正しい気がしてきたからだ。前回行って猫に会えたのが2013年の大晦日。それから2回年を越しているのだから、二年越しで良かろうと思い、今日のタイトルにした。
もともと檜原村の猫散歩は大晦日の恒例行事にしていたが、転職して交替勤務になり、必ずしも休みではなくなったため、去年は元旦にずれ込んだ。その日は曇っていて寒く、散歩中に雪まで降ってきたため猫に会うことは叶わず、今日の檜原猫散歩は一昨年の大晦日から「二年越し」のリベンジとなる。一日中とてもいい天気で、最高気温は八王子で14.6℃まで上がり、お昼すぎに0℃まで下がった去年とはえらい違いだった。
島嶼部を除く東京都唯一の村、檜原村の1匹目はこちら。
日陰にいたので、上の写真ではほとんど見えないと思う。新年早々こんなんで本当にすんません。
にじり寄る俺と沈みゆく猫。逃げた体躯の被毛色はサバトラだった。
山間の冬は日の出が遅く、9時を過ぎてようやく地面に日が差してきた。地面でちんまりするキジ白発見。
田舎の猫はたいてい逃げるが、この子は大丈夫だった。それとも、まだ充電が終わっていなかったかな。
まだ若そうな2匹。毛繕いに集中して、窓の外の俺には気づかない。
短い日照時間の山間では、どの猫も惜しむように日に当たっている。次は茶色いのがいた。
離れたまましばらく眺めていると、嗅ぎ回りが始まった。バレないように少しずつ近寄ってみる。
今日はいくつかの集落をハシゴしてみたが、気温が高くなりすぎたせいか、その後は振るわなかった。檜原で見かけた最後の猫は、民家の庭の黒。
その後、武蔵五日市駅行きのバスに乗り、少し手前で降りて歩いてみた。この写真もとても分かりにくいが、黄色い幟の右下あたりに2匹いる。
庭からこちらを見ていたのは兄弟と思しき2匹のキジ猫。追いかけっこの最中だったようだ。
いいところなんだから邪魔するなというような顔つきで、こちらを一瞥したあと、キジトラのあとを追って消えていった。このあともさらに歩いて3匹ほど見かけたが、カメラに収めることは叶わなかった。