1匹の日は時事でも


川崎市の猫

 JR東海の運転士が内規に反して乗務中の車内で電子煙草を吸い、処分される見込みなのだそうだ。内規違反なのだから、煮ようが焼こうが社内で好きにすれば良いと思う一方、法律を犯したわけでもないのに、ずいぶん大きく報道されてしまって気の毒にも思う。
 交通系、とりわけJRに対するマスコミの論調が厳しいのには理由があって、それは旧国鉄末期において、職場規律の荒廃(というか喪失)ぶりを目の当たりにしてきたからだ。特に1980年代前半に発生した二つの事故は、運転士の飲酒が原因だっただけでなく、そうした行為が常態化していることが白日の下に晒されたため、国中から大変な非難を浴びた。例えば1984年10月に西明石駅で発生した寝台特急「富士」の脱線事故は、当該運転士が酒に酔って速度制限を失念したことが原因だったが、その後続列車である特急「さくら」の運転士も、出発前に「富士」の運転士と一緒に酒を飲んでいたことが判明した。「鉄道輸送を支えていたのは酔っ払い」という事実は、当時国鉄の分割民営化に反対の立場を取っていた人々にさえ、「国鉄はもう無理」と思わせるに充分だった。
 たかが1本の煙草でも、それを見逃せば、次第にたがが緩んでいくのが組織というものだ。そうなってから修復することがどれだけ難しいかを、JR各社は痛いほど分かっている。分割民営化後も変われずに不祥事を連発し、今や死に体となったJR北海道を見れば、会社側もマスコミも厳しくならざるを得ないのだと思う。
 ……というわけで、1匹しか見つけられなかった今日は、文字数稼ぎに時事ネタを書いてみた。歩いたのは生田~稲田堤という初めてのコースだったが、夜勤明けに開拓などするものではないということが分かっただけだった。
川崎市の猫

川崎市の猫

 お花に囲まれて寝ていたキジトラ。初めて歩く道では猫1匹見つけられなかったが、この子のお陰で休載を免れた。
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