めじろ台駅近くで見かけた巡回中の黒。車や自転車を巧みに避けながら、ねぐらを目指している。
「つけられているのは分かっているよ。でも集中しないと危ないんだ」
昨日は天気が良くて、どこを歩いてもそれなりに見つけられそうな気がしたので、めじろ台~西八王子という初めてのコースに挑戦してみた。結果的には芳しくなく、開拓区間で会えたのは巡回帰りと思しき黒1匹のみ。
今日は天気が荒れるとの予報で、そうなったら台湾の続きを載せようと思っていたが、ほんの少し雪が舞っただけで、散歩をお休みするほどではなかった。霙の可能性もあったが、そうじゃないと分かったのは、猫の被毛に舞い落ちた白い粒が星状六花の結晶だったからだ。六花というのは言うまでもなく雪を差し、北海道では様々なものの象徴として扱われている。有名どころでは六花亭というお菓子メーカーがあるし、道内の学校では自校の生徒を六花健児と呼んだりもする。
猫の方は、昨日の出勤前と今日の夜勤明けの二本立て。そうでもしないと、いつまで経っても台湾猫の出番が回ってこない。開拓区間の黒のあとは30分ほど猫影がなく、次に見かけたのは既知の猫拠点。
「怪しいヤツが来たな」
「怪しいヤツが来たな」
「怪しいヤツが来たな」
猫三重唱の道路向かいにも1匹。みんなここの猫拠点の子たちで、前述の通りまったく懐かない。
場所を変えて舌を鳴らしてみたが、きょとんとしてこちらを見つめるばかりなのだった。
空き家の敷地でお昼寝中のキジ白。この家はこいつの縄張りで、行くとたいていここにいる。
今日の夜勤明けは荒天を覚悟していたが、冷たい風が頬を撫でるのみでただ寒い。遠くへ寄り道する気にならず、散歩は少しだけにして、家で猫たちと戯れようと決めて、多摩センターから松が谷まで歩いた。そうこうしているうちに白いものが落ちてきて、六花猫を見かけたのはその道すがらだった。
茂みの向こうでにゃあにゃあ鳴いていた。背中の白い粒はあっという間に解けていく。
近所の茶ファミリー邸では茶トラ白が寒そうにしていた。今日は3.5℃までしか気温が上がらなかった。