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2017-06-18
ゆっくり1号物語

 東日本大震災が発生して間もなく、計画停電が実施されることになり、我が家では保存食や日用品が不足がちだったが、どれも入手は困難を極めた。大きな余震が数え切れないぐらい発生していて、携帯ラジオが必要と思って立川駅前の電器屋を覗いたら、奇跡的に最後の一個を見つけて喜んだが、電池はどこにも売っていなかった。テレビには津波の映像が何度も繰り返し映し出され、見ているとPTSDになりそうだった。
 2週間ほど続いた計画停電が終わったころ、立川市内のとあるマンションで、2階に住んでいた世帯の一つが強制退去になった。理由は分からないが、きっと債務不履行など契約上のトラブルがあったのだろう。締め出されたのは住人と、すべての家財と、そして飼い猫だった。
 このような経緯で、ゆっくり1号は外で暮らすことになったそうだ。俺がゆっくり1号に初めて会ったのは2011年10月で、それはマンションを追われて半年ほど経ったころだった。ゆっくり1号はその後、道路向かいの駐車場の奥に、猫と猫好きなニンゲンが住んでいることを知る。不憫に思ったニンゲンは駐車場の隅に筵を敷いて寝床を作り、そこがゆっくり1号の新しい棲み処になった。それからもしばらくの間、ゆっくり1号は、かつて住んでいたマンションの2階へ通い続けたそうだが、飼い主に再会することは叶わなかった。
 ……以上が、推定年齢15~16歳と思われる、ゆっくり1号の半生。今日は夜勤前の散歩で本人に会えたので、のちほど写真と一緒に紹介する。歩いたコースは西国立から柴崎体育館。
 南武線の電車を降りて、最初に立ち寄ったのは怒りんぼさんの路地。電器屋のバルコニー猫が久しぶりに欄干に乗っかっていた。
立川市の猫

立川市の猫

 前より少し痩せたかな。夏毛になったからそう見えるのかも知れないけど。
立川市の猫

 チョビ1号邸の庭の奥に白黒の物体が見えたので、久しぶりに突入してみた。元気だったかー。
立川市の猫

立川市の猫

 最初は少し驚いていたが、すぐに穏やかな表情に戻った。大人になっても人懐っこい子。
立川市の猫

 ゆっくり駐車場入口の白がこちらを見つめている。家の主人にゆっくり1号の容態を尋ねたら、会いたいなら連れてくると言って、家から出てくるのを待っているところ。
立川市の猫

立川市の猫

 1ヶ月ぶりに外に出たというゆっくりちゃん。縄張りを嗅ぎ回ろうとして落ち着かなかったが、しばらくして諦めたのか大人しくなった。
 3月から空き地になったゆっくり駐車場は、行き来する人がなくなったせいか、狸の母子が出没するようになったそうだ。ゆっくりちゃんを療養させた直接の理由は、狸とケンカして負ったと思われる後ろ足の怪我。足の方はほとんど治ったらしいが、冬から続いている風邪症状がなかなか良くならないので、引き続き室内で経過を見ているとのことだった。
 夏毛のせいか少し痩せたようにも見えるが、目やにや鼻水はほとんどなくなり、全体的に毛並みがきれいになっている。ゆっくりちゃんはいい人に巡り会えたなあ。
立川市の猫

 ゆっくり邸の主人と立ち話しているうちに、雨雲が近づいて暗くなってきた。時間も押してきて、急ぎ足で柴崎体育館駅へ向かっていると、道端の空き地に黒白がいるのを見つけた。
立川市の猫

立川市の猫

 必死に呼び止めたらこんな顔。鉢割れ黒白は可愛いな。
立川市の猫

 突き当たりの路地に佇む猫1匹。
立川市の猫

立川市の猫

 そんな驚かずに落ち着いてくださいよ。私は単なる猫好きのサラリーマンなんですから。
立川市の猫

 おお、通じた!
立川市の猫

 念のため敷地の中を覗いてみると、奥の方に三毛もいた。立派な前栽に似合う美人三毛だ。
立川市の猫

 どちらもご飯待ちらしい。玄関に小さなお皿が見えた。
立川市の猫

 今日最後の猫拠点。生垣に猫の背中が見えているのが分かるかな。
立川市の猫

立川市の猫

 近くへ寄ろうとして足音を忍ばせていたら、塀の陰から三毛が現れた。
立川市の猫

 ごめんよ、びっくりさせちゃったね。
立川市の猫

 背中の主は黒白1号。生垣に頭を突っ込んで何をしていたのかは分からない。
立川市の猫