職場で安全衛生教育を受けた人なら、ハインリッヒの法則について教わったことがあると思う。労働災害に繋がる事象を軽度、中度、重度に分類すると、その比率が300:29:1に収斂するというもので、つまり1件の重大事故の背景には29件の軽微な事故があり、その裏には300件の兆候(いわゆるヒヤリ・ハット)が隠れているという法則。重大事故を防ぐためヒヤリ・ハットの芽を摘もうということで、日本の企業にも広く浸透したが、事故原因を労働者側にのみ求めているきらいがあり、必ずしも正しく運用されていないようだ。
この比率は労災や事故だけでなく、世の中の様々な事象にも当てはまるので、バラエティ番組のネタにもなったこともあった。もちろん猫関係業務もその例外ではなく、濃密ごろすり猫1匹の背景には29匹の普通猫がいて、さらに300匹の逃亡猫が存在することは、猫をたしなむ者にとって定説である。
しかしこれ、よく考えてみたら、猫の側からすれば立派な事故なのではないだろうか。つまり、俺のような人間に捕まって撫でくり回されるのは、猫にとって「重大事故」。その背景には300件のヒヤリ・ハット(不審なサラリーマンに猫ちゃん遊んでーと絡まれる事案)が隠されているというわけだ。
日勤2日目の今朝の散歩は南武線の南多摩~京王相模原線の稲城まで。運が悪ければ1匹も見つけられないシビアなコースだが、今朝は割と運が良かった。稲城名物の梨が収穫期に入り、見張り番が常駐する時期になったためと思われる。
今日はあんまり見つけられる気がしないので、反対側も撮ってみた。梨泥棒ではないらしいと気づいた表情?
仕事を終えてまっすぐ帰れば、19時前には家に着く。明かりのともるアパートの窓桟には、顔見知りの霜降りが佇んでいた。日が暮れるのもずいぶん早くなった。