今年の夏はのべつ幕なしの猛暑日続きだが、それでも季節はちゃんと巡っているらしく、近所の無人野菜販売所には色とりどりの野菜が並ぶようになった。売られている中でとりわけ美味しいのはトマトで、スーパーのトマトが別の植物に思えるくらい甘くて味が濃い。今日などは採れたてのトウモロコシが並んでいて、焼いて醤油をかけて食ったらさぞかし旨いだろうなーなどと想像したら、急に出勤するのがイヤになり、危なくトウモロコシを鷲づかみにして家にUターンするところだった。俺のサラリーマン生活というのはかくも脆弱であって、辛うじて維持できているのは猫たちに会いに行くのが楽しみだからだ。
今日は夏のスラックスを買い足すため夜勤前に八王子に立ち寄り、猫探しはそのついでに柳の花街を少しだけ歩いた。最高気温は36.8℃と相変わらず過酷だったが、何とか4匹の猫に出会って休載は免れた。
1匹目は猫ヶ丘で見かけた茶トラ。
肉球を火傷するのではないかと思って心配したが、よく見ると、アスファルトを避けてコンクリートの上を歩いている。真夏の日中のアスファルトの路面温度は60℃以上にもなるが、コンクリートだとそれより10℃くらい低いらしいので、猫はそれを分かって歩いているのだろう。
誰かと思ったら、いつぞやの井上陽水君じゃないの。しばらく見なかったけど元気そうで良かったよー。
8月に入って夏のスラックスを買い足したのは、思いのほか暑い日が続いて、ローテーションが間に合わなくなったから。採寸して代金を支払い、あまりの暑さにくらくらしながら猫駐車場にたどり着くと、車の下で伸びているのが見えた。
地面で寝ていたのは常駐の黒白。八王子で見かけたのはこの1匹だけだった。