例年の台湾猫旅は、行きが中華航空223便の羽田→台北松山、帰りが同222便の台北松山→羽田と決まっていて、俺の中ではこれが最も時間を有効に使えて、体に優しく、かつリーズナブルな組み合わせだと思っている。運賃だけで考えるならLCCの方が安いが、成田や桃園まで往復する労力や、保安検査やイミグレを通過する時間を考えると、運賃だけでそちらを選ぶ気にはなかなかなれない。
とはいえ毎回同じ便では飽きるので、今回は中華航空192便で帰ってくることにした。これは台南と関西空港を結ぶ便で、毎週火曜日と金曜日に1往復ずつ飛んでいる。192便は222便より早い時間帯のフライトだが、関空から「はるか」「のぞみ」のスジは意外に時間がかかり、自宅にたどり着くのは日付の変わった0時半ごろ。休暇は明日まで取ってあるので、できれば少しでも台湾の猫を紹介しておきたいところだが、5日間も留守にしておいて、帰った途端パソコンに張り付いたのでは家族に申し訳ないので、お休みにさせてもらうかも知れない。
帰国日に紹介するのは今月4日、日曜日の早朝散歩で見かけた猫たち。相模原から橋本というほとんど実績のないコースで、厳しい結果になることは分かっていたが、たまに見かけるサバ渦白(ブルークラシックタビー白)の毛色写真を撮りたくて、チャレンジすることにしたのだった。
……しかし、あいにく拠点の民家にサバ渦白の姿はなく、代わりに佇んでいたのは二毛だった。
君はあの時の華奢なお母さんじゃないの。たった2ヶ月でずいぶん印象が変わったねえ。
カラスの鳴く声がして振り向くと、塀の上に目的のサバ渦白がいた。
うーん、模様が分からない。俺が知る猫の中で、ブルークラシックタビー白はこの子が唯一なので、近いうちにまたチャレンジしに来る。