この三連休、みずほ銀行のオンラインサービスが停止することは知っていたが、俺にはもう一つバックアップ用の口座があるので無問題。引っ越しに関わるすべての費用は、昨日の仕事帰りに近所のATMで下ろすつもりだった。まさか多摩信用金庫までが、みずほとまったく同じ日程で止まっているとは、想像だにしていなかった。お金は妻に貸してもらって難を逃れたが、まったく無関係の金融機関が揃ってサービスを停止するなど、タイミングが良すぎて笑ってしまった。
今日は午後から引っ越し業者の梱包部隊がやって来て、本棚、簞笥、台所などの細かなものを2時間ほどかけて箱詰めして、風のように去って行った。今まではもっぱらネコ科動物系引っ越し業者を利用していたが、半年ほど前にスキャンダルを起こして以来、個人向けの引っ越しサービスを中止している。そのため今回初めて昆虫系の業者に乗り換えたわけだが、さすが専業だけあって手際が良く、端で見ていても清々しいくらいだった。
猫関係業務はその合間を縫って、午前中のうちに自宅から豊田駅まで歩いてきた。風邪が治り切っていない上に予想外の低気温だったため、帰宅してから体調が悪くなり、妻に叱られてしまったが、猫の方は割と好調だった。今日は平山最後の散歩ということで、少し丹念に歩いたからかも知れない。
まずは猫ヶ丘の上の方から。空き地の向こうに茶色いのがいる。
近寄ろうとして回り込んでみたが、かなり手前で逃げてしまい、次の写真はこんな有様。まだ若いのに用心深いんだな。
ほとぼりを冷ますため、5分ほど近所を歩き回って戻ると、台湾名物になっていた。
どこからか発情したオス猫の鳴き声が聞こえてくる。高みで縄張りを見張っているのだろう。
胸元が半分ずつキジ色と茶色に分かれている。初めての子かなあ。
こちらは時々見かけるキジ白。冴えない天気の割に猫が出ているのは、みんな発情オスのお陰だったりして。
かつてクリ坊ほかたくさんの猫が住んでいた猫民家。平山に引っ越してきてからしばらくは、ずいぶんお世話になった場所だが、今はだいぶ数が減っていて、立ち寄ることもあまりなくなった。写真に写る2匹はどちらも現在の常駐猫。
君たちにはずいぶんお世話になったね。今後も床屋とかで平山には来るけど、とりあえずお別れを言っておくよ。
坂下の住宅街に差しかかると、いつもの場所に馴染の三毛がいた。よかった、あの子にも挨拶できる。
近所ではダントツに懐いてくれた子。今日は気分が乗らないみたいだから、ここで失礼しますよ。
一通り猫ヶ丘を回ったあと、さらに2kmほど歩いて豊田駅の近くへとやって来た。もう10時だというのに気温は1.2℃しかない上、体調も優れなくて、足を延ばすことを躊躇っていたが、ここには会っておきたい猫がいたのだった。
この子は単に人懐っこいだけでなく、俺の猫活動エリアでは唯一のシルバークラシックタビー白。今後豊田駅を訪れる機会はほとんどないと思うので、最後にこんなにすりすりしてもらえてよかった。みんなのお陰で2年半にわたる平山猫生活は本当に楽しかったよ。