寝室として使っていた旧居の8畳洋室には壁いっぱいに本棚が作り付けられていて、俺や妻の本はもちろん、父の形見として持ってきた国文学系の本を並べてもまだ余裕があった。新居にはそのような気の利いた収納スペースがなく、たくさんの本が段ボール箱に入ったままになっていたが、大型の本棚をタダで2架もくれるという人が現れたので、朝からトラックを運転して引き取りに行ってきた。今日はその本棚を2階に運び上げたところで体力が尽きたため、肝腎の本はまだ手つかず。続きは次の休みにでもやるつもりだが、本を扱う作業というのはいちいち疲れるので、すべて終わるにはまだ当分かかると思う。
そんなわけで今日は猫関係業務もお休み。今月1日に福生市内を12km歩いた時の猫がまだ残っているので、その残りを紹介しておく。
歓楽街から商店街そして住宅街と、次第に静かになっていく散歩道だったが、街外れの広い公園に至ってしばらく足止めを食うことになった(前回の記事はこちら)。両耳を失った馴染のキジ白と別れて間もなく、ユキヤナギの植え込みの陰からこちらを窺う猫に遭遇。さらにその背後には早くも逃走中のまだら猫もいた。
散策路にはお休み処が設置されていて、人間よりも猫の利用率が高い。
騒ぎを聞きつけて猫カップルも現れた。どうやらこの雑木林、無数の猫が潜んでいるらしく、ガサガサと気配がするし、短い鳴き声も聞こえる。
オオイヌノフグリの群生もあって春爛漫という感じ。この花大好き。
距離は人懐っこさに比例していて、左のキジ白は指で挨拶程度ならOK。三毛は3m以内立ち入り禁止の子。
黒白はごしごし撫でても大丈夫。遠目にはこいつがいちばんダメかと思ってた。
「それはそうと、三毛ちゃん逃げちゃっていなくなったのどうしてくれるんですか」
こいつは近寄ると逃げるくせに、離れるとついてくるムズカシ子ちゃん。ちょうど電車が鉄橋を通過する時間だったので、その性格を利用させてもらった。
道路に沿って提灯がぶら下げられ、桜祭りの準備万端だが、肝腎の桜は五分咲きって感じでまだ早い。猫は日なたに佇んでいる。
近くの神社でこんな目つきのキジトラを見た気がして、帰宅してから調べたら、7年前の春にも会っていた。お元気そうで何より。
福生市の端っこまで来てこの日最後の猫発見。西の空から不穏な雲が迫っていて、このあと天気が崩れるだろうことは容易に想像できた。
時刻は11時すぎ。このあと近くの公園に留まり、NHKのネット配信を見て新元号が令和になったと知った。元号発表のあとも散歩を続けるつもりだったが、放送を待っているうちに先ほどの雲が上空を覆い、急に気温が下がってきたのでそのまま帰宅した。今日はこれでおしまい。